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KTM 125EXCのサスペンション(PDSショック編)

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分解点検
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消耗パーツ交換、ショック組上げ

KTMのリンクレスアームに採用されているWPのPDSショックです。ショック内部は大まかにプライマリピストンとセカンダリピストン、オイルロックシステムで制御されています。

リンクアームを持たない為、ショック自体にプログレッシブ効果を持たせる構造になっており、部品点数が多く消耗パーツも必然的に多くなります。

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オイル充填エア抜き、ダンパー完成

17モデルのEXCもリンクレスPDSが採用されていますね。中身は全然違う物になっている様です。特にオイルロック機能が従来の物とは違うようです。

やはりこの部分が肝になってくるんでしょうね~。

 

KTM 125EXC Sixday`sのサスペンション(フロントフォーク編)

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WPオープンカードリッジ
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フォーク完成

KTM 125EXCのフロントフォークです。12年モデルのシックスデイズですね。この後のモデルから4CSフォークになる訳ですが、13の4CSは大失敗でしたね(^^;

永年採用し続けたWPのオープンカードリッジですが実は非常にシンプルな造りなんですよね。個人的な感想ですが低速セクションでは非常にコントロールし易いんですね。これはどう動くのか?がライダーに伝わり易いフォークだからなんじゃないかと思うんです。

ただ、欠点としてはハイスピードでの安定性と言う部分でクローズドタイプには敵わないかな?と。ハイスピード域ではライダーはマシンに身を任せなければいけない部分が多くなります。どうしても1人力で40馬力近くのマシンに身を任せなければいけない部分が出てくる。そう言った時にはマシンの持っているベース性能が重要になってくると思います。

17モデルのXPlor 48 は基本オープンカードリッジのようですね。シックスデイズモデルもそこは変わらないようですしまだまだ可能性のあるフォークタイプって事でしょうか。

ALL Newの17モデル、楽しみですね。

CRF150Fのリアショック

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分解洗浄
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完成

HONDA CRF150Fのリアショックをオーバーホール&ショック長変更を行いました。オーナー様から指定していただいた寸法のショック長になる様にしました。

全分解作業になりますのでオーバーホールも行いました。

オーナー様はダートトラックに使われているそうです。モトクロッサーの様な長いストロークが邪魔になる、これはモタードや意外ですがトライアルにも通じる部分です。

非常に興味深い事だと思います。

KTM 250EXC 納車整備

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フォーク点検
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フォークノーマル戻し

自前のKTM 250EXC 2015年モデルが新しいオーナー様の元へ嫁ぐ事が決まりました。自分用に色々とモディファイした車両ですので元に戻しながら点検整備しました。

15モデルに採用されている4CSフォークです。自分用に寸法を変更してスプリングレート変更、リバルブやプレッシャタンク変更等々…それをメーカー指定のノーマル状態に戻しました。自分の好みがWPの従来のクローズドフォークをモディファイした物で、交換して使っていましたので、この4CSフォークは半年間程度しか使っていないんですが念の為、シール類を交換しました。

非常に良くできたフォークである事は間違いないですが、従来のクローズドに私自身が慣れてしまっているのが理由だったりします。動き方が全然違うんですよね。4CSはフォークが勝手にやってくれちゃう(笑)。いい意味で。

従来のクローズドの良さは、動きが一定であるので裏切らないんですよね。それって重要な部分です。路面状況によって、こうやってコントロールすれば大丈夫って事がライダーに分かり易いって事に繋がるので。

4CSに話を戻しますが、各パーツの役割がきっちりと別れているのも特徴じゃないかなと思います。オーバーラップする部分が少ないので各パーツの変更でカチッと性格が変わるのも面白いフォークだと思います。

それゆえ、ノッチでのセッティング変更がやり難い。ノッチだだけだとあんまり変わらない…ってのが面倒な部分でもあるんじゃないかと。僕なんかはその辺は分解してパーツ変更を小まめにやればいいんですが専門の方でないとセッティング変更は難しいんじゃないかな?と。このパーツがこう言う役割だよと理解してないといけませんから。

そこが弱点でもあるんじゃないかな~。良い部分が逆に弱点になってしまうと言うのはモノが良いが故だと感じますね。

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リアショック点検整備

んで、リアショックですね。こちらも自分に合わせて色々と変更を加えてありますのでノーマルの状態に戻します。2ST250㏄等の大排気量(オフ車としてはですよ)のKTMの特徴がこのリアショックに特徴が如実に現れていると気付かされた部分です。

PDSが故の保険なのでしょうか?ある部分が妙に強くしてあるんですよね。これがリンクレスは駄目!と言われてしまう原因になっていると思う部分です。ですのでその部分だけはノーマルに戻さずにそのまま組みました。絶対に悪い方向へは行かない部分なんで。

2017年モデルのEXCシリーズですがPDSショックは全く違う物になっています。レートがダブルになっていたり、オイルロック機能がガラッと変更されています。そう言った部分を取り出してみても分かると思うのですがPDSの肝になる部分、この2点である事は伝わってきますよね。

ウーン…マニアック過ぎて伝わり難いかな~。メーカーが苦心している部分こそが変更を繰り返す部分ですので…。自分でも上手く文章が書けないや。ごめんなさい。

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各部点検調整やグリスアップ、油種交換しながら他の部分も本来の姿に戻していきます。ノーマル外装は1回しか使用していないので付属品として新たなオーナー様にお渡しします。

トラブルの多いセルモーターも取り付けました。本来はパワーパーツのオプション扱いだった為か結構無理なレイアウトで着いているのが原因だと思います。転倒や悪路だとヒットし易い位置にあるんですよね。

知らないうちに内部に異物が混入。この部分は鬼門です。ですので僕は取って使っていました(^^;ですが小まめにメンテしてれば大丈夫なんですけどね。横着物なんです…僕。

個人的な感想ですが、KTMの2STエンデューロマシンは非常にバランスが良くコントロールし易いしエンジンの出力特性も秀逸だと思います。アクセルは溜めみたいなのが在って、神経質さは少ないしファジーです。でも開ければスゲーパワーだし。コントロールできる範囲が広いって言えばいいんでしょうか?

永年つくり続け開発し続けてきたモノは伊達じゃない。このモデルもとても良かったです。2017年モデルからガラッとモデルチェンジですが期待が持てますね。

ただし、決して新しい物が良い!とは限らない昨今です(これはどのメーカーにも当て嵌まる事です)。KTMと言うメーカーがこの先、どの様に舵取りをしていくのか?気になる部分ですね。

日本国内のデリバリはいつになるのかな?楽しみですね。

今回の15モデルですが、色々と忙しくてあまり使えませんでしたね~。2年近く所有しましたがレースには殆ど出られず、近所でテスト走行ばかりにしか使わなかったなあ。

 

KTM 250SX-F WP 4CSフォーク

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アウターチューブをコーティング
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各部改修リバルブ

2015年モデルの250SX-Fに採用しているWP製の4CSフォークを改修しました。2013年から2016年のUSモデルまで採用された4CSですが実は3回程変更が加わってます。SXモデルに限って言えばもっと採用期間短かったですね(^^;

オーナーさん曰くゴツゴツしてショック吸収性がイマイチとの事で一度試乗させていただいたんですね。確かにゴツゴツしているんですが単純に硬くてゴツゴツしてる訳ではなくストローク奥側まで常に入ってしまっている感じです。それと気になったのがリア側に負けて、フォークが常に叩かれている感じもしました。

荒れたストレートでアクセルを開けると、ウォブリングも酷い…。前後バランスが狂っているのか?フォークが完全にリアに負けている症状です。

15年モデルのEXC-Sixday`sモデルはそんな事は無くしなやかさの中に強さが在って良い感じなんですが、これは一体!?

実は2015年のファクトリーエディションに採用された4CSの時から気になっていたんですが、ストロークが8㎜程度多くなっている代わりにハイドロストップが省略されプレッシャタンクの容量と強さが向上。更に油面やスプリングが強化されていました。

これが謎で、コイルスプリングとエアスプリング、プレッシャタンクで奥側の踏ん張りを持たせるって事なんでしょうけど、このセッティングだとある一定の力が加わった時に確実に底付きしないか?それともこれで正解なのか?じゃあエンデューロモデルに採用されているオイルロック機能は何なの???

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色々組み合わせて
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ED用とSX用の4CS比べ

海外のサスチューニングメーカーもこの部分の改善パーツを色々と出している様ですし、この部分が肝になる事は間違いなさそうなんですが、オイルロックを強化すると他の部分、コイルスプリングやエアスプリング、バルビングはより動く方向にもっていかなければ別の種の硬さが出てしまうはずなんですね。

ここに頭を悩ませました。それと気になるのはリアとのバランスです。それはこのゴツゴツ感がフロントが原因ではなく、リアがフロントに対して強すぎる可能性も捨てきれないと言う乗った時の印象なんですよね(方向性としてはFを強化する事自体は間違っていない筈なんですが)(^-^;

KTMの17モデルのエンデューロマシンに採用したNEW FORKや16からモトクロッサーにAER48を採用した経緯から4CSフォークの可能性にメーカーが終止符を打った感が否めない印象を今回持ちました。

しかーし!4CSの良い所は各部分のパーツを選択して色々とセッティングを変更する事ができる所なんですよ。部品点数が多くコストは掛かるフォークだと思いますが設計思想としては秀逸なフォークだと思います。個人的には採用し続けて欲しかったですね。

フォークを完成させて車両のある町田のバイク屋さん「フロンティア」さんの方で取付が完了したとの事で様子を見に伺いました。

僕「どうですかね?」

「初期の動きが良くなったせいかフロアの上でブレーキ掛けても滑らなくなったよ。いつもはフロントブレーキ掛けると滑って怖いんだけどさー」

僕「一先ず初期動作はOKそうですね。後は実際に走らせて奥側の踏ん張りが強化されていれば完璧なんですが。それとリアとのバランスも確認したい所です」

「これどうやったの?」

僕「それはですね、カクカク云々・・・」

と長話をして帰りました。お仕事中ご迷惑をお掛けしましたm(__)m

CRF50Fエンジン修理

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コンロッド変形
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ピストン接触

忙しくてブログが滞っておりましたが皆様如何おすごしでしょうか?蒸し暑い日が続きますが頑張っていこうと思います。

いきなりの画像ですが水没(?)してウォーターロックしてしまったCRF50Fのエンジンを修理です。深めの水溜りレベルで水没状態になってしまうミニミニモトですがウォーターロックしてコンロッドが変形しクランキングできない状態になってしまった様です(フルサイズモトクロッサーだと何でもない水溜りだったりします)。

私もミニモトブームの時に大人仕様のCRF50Fで遊んでいたので水溜りが鬼門なのは知っていましたが、これは不運としか言いようがないですね(^^;

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クランク交換
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修理完了!

新品のクランクに交換しました。シリンダーもピストンが食い込んだ痕があるので新品交換です。

このCRFですが、いつの間にかチャイナ製造モデルになってたんですねー。HONDAの純正パーツにメイドインチャイナの文字が!前の部品と比べて、材質が変わった様な感じがしたので気になったんですが…。

私も同じ様な水没、何度も経験しましたがウォーターロックした事はないです。多気筒エンジンなら分かるんですが単気筒でウォーターロック…。

チャイニーズロック!1,2,3,4!

かもしんない(?)

CRF150Rのリバルビングについて

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フォークリバルブ
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ショックリバルブ

いつもご愛読ありがとうございます。本日はCRF150Rのサスペンションチューンについてです。

他社様で底付きしない様にリバルビングを施したそうなのですが、硬すぎて接地感や衝撃吸収性が無くなってしまったそうです。

リバルブと一口で言っても様々な手法がありますし、シムスタックの受け持っている仕事はあくまでも減衰圧の立ち上がり方なので、その部分(リバルブ)やオイルレベルだけで底付きしない様にもっていきますと今回の様な事になるパターンが多いと思います(路面追従性が低下してしまう)。

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オイルロック機能追加の図

CRF150Rの弱点其の壱…フォークに関しては画像の様なパーツを追加する必要があります(画像は前にも使った物です)。今回はオーナー様のご希望で取付はしておりませんが、150Rのフォークにはこのパーツが省略されていますので底付きからは逃れられないのです。(パーツ製作取り付け費用¥35,000税別)

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ショック廃油

CRF150Rの弱点其の弐…又、リアショックのボディはアルミの無垢ですので摩擦抵抗が大きく追従性が悪いだけでなく、発熱やオイル劣化、ガス抜けが起こり易いです。画像は今回の物ですが、1シーズンも使うとこの様に真っ黒です。

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カシマコート&リザーバタンク容量アップ

この画像は弊社のサンプル車の物なんですが、ショックボディにカシマコートを施し、リザーバタンクの容量を向上させています。路面追従性が向上し安定した性能を長時間発揮できる様になっております。

カシマコートはアルミにしかコーティングできませんが、ショックロッドやインナーチューブに施すDLCやチタンコートと比べ安価ですし、接地面積が広い部分ですので効果も分かり易くお勧めです。

ショックボディSTDカシマコート1本¥10,000(税別)

リザーバタンク容量アップ部品制作費用¥8,000~(税別)

 

XR250Rのフロントフォーク

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フォーク着脱
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フォーク分解洗浄

前回から引き続き、今回はフロントフォークをオーバーホールしました。オートバイのサスペンションはシーソーの様に前後の動きが互いに影響しあっていますので前後同時にオーバーホールがお勧めです。一番おいしい所を味わえますから。

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廃フォークオイル
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組立完成

リアショック同様、排出したフォークオイルは役割を終えた状態でした。燃え尽きたよ…と声が聞こえてきそうです。リバウンド側のピストンが緩んでいる程度で、大きな異常はありませんでした。

このフォークダンパーですが、分解しないと中々オイルが出てきてくれないんですよね(^^;

劣化したオイルが残らない様にするには全分解が必須になります。

XR250Rのリアサス

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車体からの取外し
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分解洗浄

XR250R(ME06)のリアショックをオーバーホールしました。サスの動きがポンポン跳ねて乗り難いとの事で点検しながら分解していきます。

ガス圧はほぼゼロまで低下し、オイルは抜けてはいないものの役割を終えた状態でした。大分前のモデルですが今回が初オーバーホールの様です。

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組立
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オイル充填エア抜き

オイルや消耗パーツの劣化はありましたが、シリンダーの編摩耗などの致命的なダメージは無く比較的良好な状態です。オーバーホールで本来の性能を取り戻せました。

XRだけではありませんが、シリンダーがアルミ無垢の場合、メンテを怠るとシリンダが偏摩耗したりします。対策としては小まめにオーバーホールやオイル交換を実施したり、シリンダーにカシマコートが効果的です。