YZ250FXのリアショック用のソフトスプリングを製作しました。メーカーには日本国内仕様よりもソフトなスプリングの設定が無いので製作する必要が出てくるのですね~。
ワンシーズン使ったとの事で、オーバーホールも行いました。画像をよく見てみると分かるんですが、スプリングの抵抗を低減するスラストベアリングが仕込まれています!本気ですね?
オーナー様のご希望でキャンディレッドの塗装にしました。カッコいいです\(^o^)/
師走の忙しい時期ですが皆様如何お過ごしでしょうか?もうすぐ来年だと言うのに海老名は暖かいです。今日はちょっと寒かったですね。
さて、本日は30年近く前のKawasaki ZX-10の整備の模様です。このモデルの後にZZRになるんですね~(*´з`)ビッグバイクの風格漂うモデルですが、高齢の為しっかりと足回りの整備を行いました!
フロントサスペンション(フォークとステム)、リアサスペンション(リアショックやピボット部とリンクアーム)を分解洗浄して交換が必要なパーツを交換し、錆を落とし、時間は掛かりましたがしっかりと組上げました。
フォークを分解してみると、スプリングにイニシャルを掛ける為に本来入っていない筈のアルミの塊が入れられていました。尋常でないイニシャル量でしたので取っちゃいました(∩´∀`)∩
ついでに塊じゃエアボリュームも正確に管理できなくなるので、せめてカラーにしないといけません。
正しくはダブルレートのスプリングをシングルレートにしてからイニシャル量を最適にしなければスプリングの持つストロークが殺されてしまうのでアリんすよ。この頃のマシンはエンジンの割に足回りが貧弱で何とかしようと色々と試行錯誤していた時代でした。今考えると間違ったやり方だったりするんですよね(^^;
リアショックにはオーリンズが奢られていました。Ohlins shockですが今の物と比べると原始的なモノです。せめてガス室別体式のだとパフォーマンスが上がるのですが…TTXとか奢ったらどうなるんでしょう?
サスペンションユニットの選び方ですが、ショーワやKYBでも高性能な物がたくさんありますし逆を言えば舶来品が全て高性能と言う訳ではありません(勿論、スゲー高性能な物もありますよ~スゲー高価ですが)。この頃の話となると別なんでしょうけど(とゆーか純正品はスポーツ性能よりも安全性重視になってます)。
1990年前後の頃は装着されているパーツブランドの差でバイクのカスタム度が評価されていましたよね~。TMRやFCRが入ってる!とか、オーリンズやホワイトパワーが入ってる!とか、ブレンボだぜ!とか。(今でもそう?)
ハーレーだぜ!とか、BMWだぜ!とか、ドカティだぜ!とか、KTMだぜ!とか、クラシックバイクだぜ!とか、珍しいバイクだぜ!とか。
パーツやバイクの持つ特殊性や希少性よりも大切な部分。【真実】を求めていきたいと思ってこの仕事をしております。勿論独りよがりではいけません。安全である事、乗っていて楽しい事、大切です。レースでタイムアップ、好成績の出せるマシン、こっちも大切です。壊れっちまった!直したい!こっちも大切。
何故でこんな話になったのかと言うと、こちらのZX-10のオーナー様はこのマシンを本当に大切にされているのを感じているからなんですよ(私が)。それなりにヤレてますが、そこもいいんです(大切にする方法は多々ありますが)
古いんですが、ヤレてるんですが、『相棒』なんだろうなーって感じるんですね。現状で最高の『相棒』になる様にしたいと思う訳です。
そう言った本当の『相棒』にめぐりあう事ができたオーナー様は幸せだよね。
長々と書き過ぎた感はあるけど(^^;
全ては変わり過ぎていくけど僕はずっと変わりはしない~♪
KTM 690ENDURO Rをローダウンします。前後で-20㎜のローダウンになる様に寸法を変更します。リア側はロウダウン用のリンクは使用せずに、ショック長を変更しました。リンクで車高を変更するとレバー比が狂い、フルボトムするとフェンダーに接触したり、路面追従性が狂うのでローダウン用リンクはお勧めできません。
今回、690エンデューロをスポーツ走行性重視のサスペンションになる様にセッティングも変更します。オーナー様の体格とご希望に沿う様、スプリングも変更です(^^)/
勿論フロントフォークも20㎜のローダウンになる様に寸法を変えていきます。ショート化に伴い、スプリング長の変更が必要でしたのでワンオフでスプリングを制作してもらいました。レートもリアとのバランスを考えて変更しています。スプリングをカットする方法もあるのですが、実はカットしてしまうとスプリングの強さが変化してしまうのと、焼きが入ってしまい特性が変化してしまいますのでジョニーズファクトリーではお勧めしていません(-.-)
ショックも同じなのですが、ロウダウンの為のパーツを旋盤で削り出します。各ダンパー内部に組込んでしまうので全く見えないパーツですが、こう言った部品を組込んでショート化していきます。
続いてサイドスタンドも短くします。切断して、補強の為に内側に入れるパイプを旋盤で削り出します。サイドスタンドの内径ギリギリまで精度を追い込んでいきます。圧入して溶接しなくともガッチリ固定される様にする為です。
長さの確認の為に、装着して様子を見てみます。溶接しなくとも画像の様に問題なく機能するんですが…
溶接して、塗装したら完成です(^^)/
最近、大流行している(?)YZ250FXのリアショックです。オーバーホールのご依頼なんですが、色々とオーナー様のお話しを伺っていると吊るし(ノーマル)の状態では色々と不都合がある様でした。
最近YZ250FXのお仕事が増えて、沢山のオーナー様からお話しを伺う限り、「ウーン、前後バランスを最適化する必要があるでしょう」って考えておりました。FXには私も乗った事があるのですが、フラットな路面やちょっとしたギャップ通過は物凄く優しい印象で、ちょっと乗った感じは凄く好印象なのです。所が所有して色々と付き合ってみると、やはり足りない部分が出てくるようですね(^^;
こちらのオーナー様はヤマハ車ばかりを乗り継ぎ続けておられる方なので、お話しを伺うのがとても勉強になりました。そう言った話からFXの弱点や改善点が見えてきたりするのでございます。詳しくは結果が出てからになりますが、今回はショックスプリングを見直しワンオフで制作する事になりました。
ショックを改善して、それでも駄目ならフォークを改善しましょうって事になったんですね。そもそも国内向けのFXのサスペンションのセッティングはフロントの接地感を重視した仕様になっている様で、リアのトラクション(接地感)不足が如実に現れてしまう場面に多々出くわす様です。所がライダーによっては下りでフロントがゴツゴツきて硬いと感じる方も居ますし、登りで失速してしまった時の再スタートが困難とか症状を感じる方も居ます。
KawasakiのKX65のリアショックをオーバーホールしました。当たり前ですが、フルサイズのモトクロッサーやエンデューロレーサーと比べると小さいですね(^^)
フロントフォークもオーバーホールします。KX65にはフォークガードがないのでインナーチューブに傷が付き易いと思います。結構大き目な傷が1カ所あったのですが、成るべく影響が出ない様に研磨して組込みました(キッズ達は遠慮なくガンガン走りますからね!)。
KTMのSX65と比べてしまうと頼りない感じは否めませんが、シャーシの特性を覚えさせるにはKX65の方が向いているかもしれません。レースで勝つ!もしくは同じ65でステップアップするのならば、KTMの65SXが選択肢に入ってくるのだと思います。
あっ。KX65用のカードリッジエミュレーターを組込むって手もありますね!カードリッジ式ではないフォークに例のエミュレーターを仕込んでセッティングするだけでもかなり変わるんですよ~。
ウチでセロー250のスペシャル仕様を制作した時に驚くほど良くなったのでお勧めです!ヴィンテージモトクロッサーなんかにも使用できるエミュレータなんてのもあったりしますね。
カワサキのKDX220SRのフロントフォークです。ちょっと古めの2ストローク オフロードバイクです。オイル漏れ発生の為、修理を兼ねたオーバーホール作業を行います。
古いだけに(?)廃油が凄い事になってます!こうなると本来の性能は望めませんね(^^;
画像のパーツはコンプレッションバルブですが、減衰圧を担っている部分って物凄く汚れるんですよ(画像のバルブは綺麗にしてあります)。油圧ユニットって油が命なのは言うまでもないですが、エンジンオイルやギアオイルなんかより油の性能が影響しますし、汚れると思います。オイルを新しくしたり、硬さを変えるだけでフィーリングが変わるので面白い部分です(悪戯にオイル粘度の変更はNGだったりしますので注意して下さいね)。