先日出したロッドが再メッキされて戻ってきましたので作業に取り掛かりました。
ガス注入口を新たに設置し完成させます。
WP 4CS FORKのアップグレード&オーバーホールを行いました。オーナー様はオーバーホール歴やチューニング歴を把握していない様でしたので内部を確認する所から始めます。
結果、問題アリアリの13モデルの初期の状態でした~(;´∀`)
この4CSですが5パターンあり、初期~最終にかけてベースバルブ&MIDバルブまわりの改修を何度も繰り返しております。ストローク量の変更やオリフィス部分の改修もあったり構造が複雑で問題も抱えやすく数年で採用をやめた様です。
フォークが伸び縮みする事で各部屋の圧力が変化し、圧力の高い部屋から低い部屋へオイルが流れ・・・その構造が複雑になりすぎますとセッティングも中々困難ですよね(^^;
交換したパーツ群です。中々の量でしょ?
EDモデルに採用された内の2パターンのパーツ構成ですと反応がイマイチ!だったり底付きして痛いとか話を聞きますし、MXモデルに採用されたパーツ構成ですと兎に角硬い(のに底付く)と言われますし・・・。
その辺の原因は分かっているのですがパーツ各々に問題を抱えていて、それらを解消するにはリバルビングとかでは解決できませんので良品に交換する必要があります。
画像はスプリングイニシャル量の確認です。今回はスプリングに縮みがありましたのでスペーサーを使って適正なイニシャル量になる様にしました。
実は4CSは各寸法に無理があるのか伸び切り付近の作動性がイマイチなんですよね。原因はプレッシャタンク圧力が伸び切り状態で殆ど加圧出来ないレイアウトだからなんじゃないかと推測してます(他の分離加圧型と比べてもカードリッジ内の圧力不足が指摘されてますね)。
イニシャル量は重要です。特に不足していますと操安性に大きく影響を与えますし、伸び切り付近で作動性が悪い4CSでは致命傷になると思います。
こうしてヤットこさインナーが完成しました~♪
アウターとインナードッキングさせて更に4CSはエア抜きの工程が待ち構えています。
今回、カードリッジロッドホルダーのガイドが傷だらけでしたのでシールと共にガイドブッシュも交換しました。
NSR250RにCBR600RRのフロントまわりを移植されている状態で車体を持ち込まれたのですが、色々と問題アリの状態です(^^;
オーナー様はこの状態で購入されてらしいのですがフォークが硬くて乗れたもんじゃない!との事でご相談を受けました。
先ず、ステムシャフトなのですが圧入されてはいるのですが、上側から引っ張られたり、下側からの力の入力に対してのストッパが無く、危ないので1からステムシャフトを製作する事にしました。イモネジで固定されてはいるのですが心許無いですしキチンと装着されていませんと、セッティングも糞もありませんので。
先ずは旋盤でジュラルミンを削ります。各分の寸法を見直してNSR250Rの車体に合わせてCBRのステムがきちんと収まる様にシャフトを作っていきます。
ベアリングが圧入される部分でもありますので精度も1/1000で追い込む必要がありますので慎重に仕上げました。メッチャ疲れました(^^;
シャフトを削り出したら次はハンドルロック用の溝を切り完成させます。
全てがきちんと機能するか?
ガタは無いか?
確認して完成させます。ステムシャフトがアルミになりましたのでナットもアルミ製の物に変更しました。
これでCBR600RRのフロントサスペンションの移植はきちんと行われた訳ですが、NSR250Rに合わせたセッティングが必須になりますので、引き続きフォーク内部の改修を行います。
続く・・・
トライアルマシンのサスペンションアップグレード!実験中のネタですぅ~。実験機は自分のマシンでやってますですよ。
RTLに乗り変えてまだまだ日が浅いですが色んな所を走らせたり、色んなトライアルマシンをお借りして乗ってみたり、ライダーを観察したり、他社様のチューニングしたサス内部を確認したりと許される時間の中で自分なりに出来る事を最大限にやってま~す(^^;
最初に着目したのが左側のフォークでした。何故かと言えば、超旧式のオリフィス式ダンパーだったからと言う理由と他社さんがやってない事をやろうと考えたからなんですが・・・。
トライアルと言う競技は兎に角サスを使う使う。使えなければ何も始まらん競技で目から鱗の日々です(実はどの競技でも使うのですが)。
上手なライダーはサスの反動を上手く利用したり、逆にサスの動きを殺し、肉体を駆使して車体を安定させて大きなバンプからの反動を吸収したりと地味な競技(?)の様に見えますが意外とハードです。
つまり、反応良い動きと収まりの良い動きをサスペンションが勝手にやってくれればパフォーマンスが上がり、ライダーは楽にセクションをクリアでき、よりライダーの力を発揮できるはずです。
ですが、サスペンションユニットの反応を単純に良くしていくと、収まりが悪くなります。逆に収まりを良くしていくと反応が鈍くなっていく。簡単には行きません。
これはプロとしてヤリガイがあるってもんじゃないでしょうか?
ですので先ずはフォーク左側の不安定なシステムを改修した上で右側のダンパーを改良しようと考え、右側もその様に動く様に改修しました。
所が・・・。
色々と実験している中で重要さがわかったのがリア側でした(^^;
反応良く収まりの良いリアサスペンションが分かり易くパフォーマンスアップをしてくれます。先ずは理想のリアサスからの理想のフロントサスで行こうと。
リア側はフリーピストン加圧型の様なダイレクト感を求めつつ、いざという時はしっかり吸収できる様に狙ってみました。
この2点のバランスが重要になってくるなあと。
実験を失敗しながらも、トライアルマシンでハードエンデューロやるならこれがベストだなぁとか、本来の目的の為の実験を失敗しつつ違ったアプローチのメニューも考え付いたりと、お陰様で充実した実験を繰り返しております(笑)。そして改めて軽量化の大切さをしみじみと感じたりとしてます。
そして自分なりに懸命にやった結果、マシンのバランスが良いとスタンディングスティルも楽にできる様なマシンになる事も発見しました。サスを縮めようとする力と伸びようとする力のバランスが良いと非常に安定します。
こんなにも違う物かと!?ちなみに私、トライアル初心者ですが空気圧高くしてアスファルト上でも安定させる事に成功!空気圧が通常ならば更に楽にスタンディングできました。
もう少しで真実にたどり着けそうだ~♪
次のお休みの日に実走行させて実験だ~!
次回の仮面ライダーにご期待ください???