KTM 250EXC 納車整備

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フォーク点検
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フォークノーマル戻し

自前のKTM 250EXC 2015年モデルが新しいオーナー様の元へ嫁ぐ事が決まりました。自分用に色々とモディファイした車両ですので元に戻しながら点検整備しました。

15モデルに採用されている4CSフォークです。自分用に寸法を変更してスプリングレート変更、リバルブやプレッシャタンク変更等々…それをメーカー指定のノーマル状態に戻しました。自分の好みがWPの従来のクローズドフォークをモディファイした物で、交換して使っていましたので、この4CSフォークは半年間程度しか使っていないんですが念の為、シール類を交換しました。

非常に良くできたフォークである事は間違いないですが、従来のクローズドに私自身が慣れてしまっているのが理由だったりします。動き方が全然違うんですよね。4CSはフォークが勝手にやってくれちゃう(笑)。いい意味で。

従来のクローズドの良さは、動きが一定であるので裏切らないんですよね。それって重要な部分です。路面状況によって、こうやってコントロールすれば大丈夫って事がライダーに分かり易いって事に繋がるので。

4CSに話を戻しますが、各パーツの役割がきっちりと別れているのも特徴じゃないかなと思います。オーバーラップする部分が少ないので各パーツの変更でカチッと性格が変わるのも面白いフォークだと思います。

それゆえ、ノッチでのセッティング変更がやり難い。ノッチだだけだとあんまり変わらない…ってのが面倒な部分でもあるんじゃないかと。僕なんかはその辺は分解してパーツ変更を小まめにやればいいんですが専門の方でないとセッティング変更は難しいんじゃないかな?と。このパーツがこう言う役割だよと理解してないといけませんから。

そこが弱点でもあるんじゃないかな~。良い部分が逆に弱点になってしまうと言うのはモノが良いが故だと感じますね。

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リアショック点検整備

んで、リアショックですね。こちらも自分に合わせて色々と変更を加えてありますのでノーマルの状態に戻します。2ST250㏄等の大排気量(オフ車としてはですよ)のKTMの特徴がこのリアショックに特徴が如実に現れていると気付かされた部分です。

PDSが故の保険なのでしょうか?ある部分が妙に強くしてあるんですよね。これがリンクレスは駄目!と言われてしまう原因になっていると思う部分です。ですのでその部分だけはノーマルに戻さずにそのまま組みました。絶対に悪い方向へは行かない部分なんで。

2017年モデルのEXCシリーズですがPDSショックは全く違う物になっています。レートがダブルになっていたり、オイルロック機能がガラッと変更されています。そう言った部分を取り出してみても分かると思うのですがPDSの肝になる部分、この2点である事は伝わってきますよね。

ウーン…マニアック過ぎて伝わり難いかな~。メーカーが苦心している部分こそが変更を繰り返す部分ですので…。自分でも上手く文章が書けないや。ごめんなさい。

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各部点検調整やグリスアップ、油種交換しながら他の部分も本来の姿に戻していきます。ノーマル外装は1回しか使用していないので付属品として新たなオーナー様にお渡しします。

トラブルの多いセルモーターも取り付けました。本来はパワーパーツのオプション扱いだった為か結構無理なレイアウトで着いているのが原因だと思います。転倒や悪路だとヒットし易い位置にあるんですよね。

知らないうちに内部に異物が混入。この部分は鬼門です。ですので僕は取って使っていました(^^;ですが小まめにメンテしてれば大丈夫なんですけどね。横着物なんです…僕。

個人的な感想ですが、KTMの2STエンデューロマシンは非常にバランスが良くコントロールし易いしエンジンの出力特性も秀逸だと思います。アクセルは溜めみたいなのが在って、神経質さは少ないしファジーです。でも開ければスゲーパワーだし。コントロールできる範囲が広いって言えばいいんでしょうか?

永年つくり続け開発し続けてきたモノは伊達じゃない。このモデルもとても良かったです。2017年モデルからガラッとモデルチェンジですが期待が持てますね。

ただし、決して新しい物が良い!とは限らない昨今です(これはどのメーカーにも当て嵌まる事です)。KTMと言うメーカーがこの先、どの様に舵取りをしていくのか?気になる部分ですね。

日本国内のデリバリはいつになるのかな?楽しみですね。

今回の15モデルですが、色々と忙しくてあまり使えませんでしたね~。2年近く所有しましたがレースには殆ど出られず、近所でテスト走行ばかりにしか使わなかったなあ。