スポーツスター1200Sに採用されているSHOWAのツインショックをオーバーホールします。スプリングを外してみた所、ボトムアウトバンパーが砕けておりました。ガスが抜けてくるとボトムアウトバンパーに負担がかかり易くなるので砕けたり、気付いたら無くなっていたりします。
スプリングを外した状態でダンパーロッドを押し込んでみると・・・全然戻ってきません。これはガスが抜けている状態を示しています。
即ちサスペンションが路面を追従できない状態になっていると言えます。サスペンションの『伸びる仕事』が行えない状態と言えば分かり易いでしょうか?
ガス圧を計ってみた所、0気圧でした。ブラッダ(ガス袋)も変形していたので擦れて傷が入っておりました。
高圧ガスが封入されるパーツですので交換が必要になってきます。
ショックロッドは旋盤で掴んで回し、研磨します。使用しているうちに細かな傷が付き、その傷がシールを痛める事を防止する為です。
そして分解洗浄しつつ点検して異常等がないかを確認し、消耗パーツを交換して組上げます。
仕上げはオイル充填とエア抜きを行います。
ダンパーを完成させてリークテストを行い、問題なければスプリングを元通りにセットします。各セッティングも作業前に記録した位置に合わせて完成です。