「サスペンション」カテゴリーアーカイブ

CRF150R・CR85・RM85のフロントフォークの底付き改善

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製作途中

以前からCRF150Rのフロントフォークの底付きやピッチングの激しさについてはお問合せを沢山お受けしてきたのですが、樹脂製のスプリングガイドを兼ねたボトムアウトバンパーでは踏ん張りがイマイチで、痛い所にフロントが落ちるとスコーンと入ってカッコーンと不快なボトムをするんですよね。

綺麗に整地されたコースであればあまり気にならないんですが、レースで路面が荒れてきたり、エンデューロの様なガレ場ですとピッチングの激しさが気になり出します。

ですので、CRF150RやCR85、RM85のフロントフォークに装着可能なチューンUPパーツを制作しました。

リバルビングやスプリング強化、オイルレベルの変更などで底付きを改善しようとしても中々上手い事いかないんです・・・(;^ω^)

底付きの事を重要視してスプリングを強くしたり、オイルレベルを上げたり、コンプレッションのノッチを閉め込んでいくと、フラット路面での接地感や旋回性が犠牲になってしまうのです。又、スプリングを強くすると荒れた所ではピッチングは逆に悪化する場合もあります。

そこで、フラット路面での接地感や旋回性を犠牲にする事無く、底付きせずピッチングを抑える様に、フロントフォークに足りない機能を追加する為のパーツを制作して解決するのが正しいチューニングになる訳です。

国産ミニモトクロッサーはフルサイズモトクロッサーと比べて機能が省略された造りになっています。ココがライダーを悩ませている部分であります。であれば、その省略された部分を補ってあげれば良いのです。

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装着確認ちゅ!

今回頭を悩ませたのが、純正セッティングの良い部分を残しつつフルボトムせず安心して攻める事の出来る寸法をどうやって導き出すのか?って部分です。

メーカーはコストダウンの為に省略して市販車を販売していますので複雑な形状になってしまう部分やパーツ点数が多くなってしまう部分は省略して販売してるのは皆さんご承知の通りだと思います。

その省略された部品を制作して装着できれば最高のパフォーマンスを発揮できるのですが・・・問題は寸法ですよね。

色々とテストして導き出す事も必要になってきます。正しい寸法を導きだすには手間が掛かりますが、ミニモトで良い足回りを手に入れたいライダーの方は是非味わって頂ければと考えております。

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フライス盤にワークをセットの図

エンデューロでミニモトを使っている場合にもテキメンに効くと思います。グアッと下らされる急斜面やガレ場でもピッチングが少なくなって、ズコと入って前に放り投げだされる様な事になり難くなりますしね。

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できました!

取付にはスプリングガイドの加工や、カードリッジに旋盤で小加工が必要になります。

スプリング強化やオイルレベル変更で難とか底付きを軽減したけど、イマイチだと感じている方は是非お試しいただきたいです。

アンチボトミングシステムのカードリッジへの組込み⇒パーツ&組込み費用一式35,000円(税別)です。フォーク分解オーバーホール費用は別途かかります。

 

古いオーリンズのリアショック修理

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いつもご愛読ありがとうございますm(__)m今回は旧オーリンズのリアショックのオーバーホール(修理)についてです。

実は古いオーリンズのショックはパーツが絶版になっておりまして、そのままですとオーバーホールできません。ですので現行のパーツが組み込めるように各部に加工が必要になってくるのでございます。

例えばシール類ですが、画像の様に現行のシールが装着できる様に加工する必要があります。

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完成

今回はボトムアウトバンパーが砕け散って無くなっていましたので新たに装着して組上げました。

 

CRF150R・CR85・RM85の底付きを改善する方法(リア編)

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CRF150Rガス室の比較
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リザーバキャップ

本日はミニモトのリアショックについてです。CRF150RやKX85、RM85やYZ85のリアショックはフルサイズモトクロッサーと比べて、ショック自体の容量が小さいのは勿論なのですが、リザーバータンクの容量も小さいです。

体積の小さな所に、高圧ガスが充填されていますのでちょっとでも抜けると一気に圧が低下します。そこでリザーバタンクの容量を上げちゃおうと言う選択肢が出てきます。

そこでリザーバタンクのキャップを拡大し体積を上げる方法があるのでございます。まあ、ファクトリーマシンを見てもらえば分かると思うんですが、普通に採用されている物ですしね。

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組立エア抜き中

リザーバタンク容量アップには他にも、体積が大きくなる事で熱変化の低減や、タイヤのエアボリュームを上げた時の様にダイレクト感が低減されマイルドな印象になります。ガス室の変形率が上がるのでストローク量も少しだけ伸ばしまして組上げました。

フレームやエキゾーストパイプ等とのレイアウト的な制限がありますが、寸法ギリギリまで拡大します。

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クリアランスの確認

装着した画像です。EXパイプから5㎜以上は離しておきたい所です。フルサイズモトクロッサーがこんな感じですよね。キャップの肉厚も1㎜を確保し強度や耐久性も確認します。今回は計算上40%の容量アップです。かなり拡大しました。

分かり易くする為にもやり過ぎな位の容量アップです^m^

次回はフロントフォーク編でございます。

リザーバタンク容量UP&ストローク量変更⇒15,000円(税別)ショック分解オーバーホール費用は別途かかります。

 

RF900用のオーリンズ リアショックをオーバーホール

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オイル漏れとバンプラバー砕け
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分解洗浄

スズキのRF900用Ohlins Shockです。ボトムアウトバンパーが砕けオイルが漏れてしまっております。国産サスペンションメーカーと違い、シール性を犠牲にしつつフリクションロスが低くしているので、漏れやすいと言えば漏れやすいと思います。

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オイル充填とエア抜き
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ダンパ完成

しかしながら国産メーカーの物は、漏れにくい故にメンテを怠りがちになる事が多いと思います。フロントフォークも同じですが漏れていなければOKと言う訳ではないのです。

ある意味、ガス抜けしたりヘタるとオイルが漏れてくるオーリンズ等のスポーツショックはメンテナンスの時期を教えてくれるのだと思います。

セロー225のリアサス

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ショックロッド再メッキ
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組立

いつもご愛読頂き誠にありがとうございます。今回はセロー225のリアショックのオーバーホール修理の模様です。

ショックロッドには大きく錆が発生しオイル漏れの状態でしたのでロッドを再メッキ処理しました。綺麗に再生されたロッドを組込んで完成させます。

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完成

この手のショックにはガスの注入口が無い為、新たに設置する必要があります。ヤマハ製のショックはシール類の入手が困難ですので汎用のシールヘッドを用いて寸法合わせを行い、組上げます。

WPサスペンション PDSショックの防水処理

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コスモキカイ

毎度ご愛読ありがとうございます。いよいよジョニーズファクトリーにフライス盤がやってまいりました!コスモキカイのFK500型です。卓上の物にしては高剛性でハイパワーです!ちょいと使ってみましたがミニフライスとは思えない位の切削力でしたΣ(・□・;)

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固着したアジャスター

さてさて本題ですが、WP製のリアショックのリバウンドアジャスター。鬼門ですね(^^;

永らくメンテしていないと画像の通り錆びて動かなくなってしまいます。この部分は外径側にOリングが入っていないのです。

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比較①
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比較②

ですのでOリングが装着できる様に旋盤で溝入れを行い防水性高めます。

些細な事かもしれませんが大切な部分です。マディ走行や高圧洗車機を多用する場合は必須項目だと思います。

WPショックをオーバーホールする際にはプラスアルファの金額で施工いたしますのでお気軽にご用命くださいm(__)m

WPショック、リバウンドアジャスター防水加工⇒2,500円(税別)ショック分解オーバーホール費用は別途かかります。

D-トラッカーやKLX250のリアショック

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再メッキ
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組み立て

KawasakiのDトラッカーのリアショックのオイル漏れ修理です。オイル漏れの修理とは言ってもオーバーホールと同じ内容になります。

ショックロッドには錆が発生していましたので再メッキ処理の後、組上げていきます。

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出来上がり

ダンパーを特殊なエア抜きポンプに繋ぎ、オイルを充填させてダンパーを完成させたらスプリングを装着して完成です。

KLX250も同じタイプのショックユニットが着いてます。工程も同じになります。

 

WR250Xサスペンション(リアショック編)

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車体から取外し
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分解洗浄

前回の続き、リア編でございます。オーナー様がリンク周りやスイングアームのメンテは行っているとの事で弊社ではRショックのみのオーバーホールをご依頼いただきました。

走行距離は14000キロ弱です。状態は良好ですがガス抜けとオイルの劣化が見られました。気付かぬうちに劣化していくものです。

ガス抜けは路面追従性が低下します。オイルの劣化は減衰圧性能が低下します。

つまり、『前に進む』『止まる』『曲がる』性能が低下するって事なんですよね。

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エア抜きオイル充填
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完成

 

WR250Xのサスペンション(フロント編)

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ステムとフォーク
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レース確認

ヤマハのWR250Xのサスペンションをオーバーホールします。フロントフォークは勿論ですがステアリングステムもメンテしました。

走行距離は約14000キロ程度のWR250Xですがステムベアリングはグリス切れ寸前でした。打痕極少で錆は無かったので洗浄して新たにグリスアップします。

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洗浄後
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フォーク分解洗浄
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フォーク完成!

フォークを取外し、ステムを分解する為にハンドルまわり等を外していると、あれれ?色々な部分のボルトが緩んでおりました。ボルトが無くなっている部分も…(>_<)

ですので、そう言った部分はきちんと直して組上げます。特にフロントサスペンションはトップブリッジとアンダーブラケット(三つ又)、クランプ部分のトルクやフォークの取付方を正確に行わないと作動性だけでなく操安性にも影響を及ぼします故。

 

 

T-MAXのフロントフォーク

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車体からの取外し
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分解洗浄
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完成

ヤマハのT-MAXのフロントフォークを修理オーバーホールしました。左右のフォークから激しくオイル漏れを起こしていました。

T-MAXは普通のビッグスクーターとは違いスポーツ走行に特化した大人のスクーターなのですが、残念な事に廃盤になってます(*´Д`)

フォークを取り外すには外装パーツを外さなければいけません。しかーし!この辺りもきちんと考えられているのでメンテナンス性は比較的良好なのがいいですね。

分解していると、あれ?これってローダウン仕様じゃないの???

危なく通常仕様で仕上げる所でした(^^;

ローダウン仕様の場合、油量やレベルが違いますので注意しましょう。