ガス圧はほぼ0気圧になりオイルが漏れていました。
各部を綺麗にしてオーバーホールしました。
70年代前半にヤマハが開発した世界初のモノクロスサスペンションの流れをくむショックアブソーバーです。
2ストロークモデルのDT250も同じシステムをリアサスペンションに搭載して販売されました。
今では当たり前のモノサスですがツインショックと比べて非常に安定した性能です。
個人的にはツインショックの味のあるMXバイクも好きですが、やはり速度を上げていくと性能差は顕著に現れます。
ツインショックが当たり前だった時代。
初めてモノサスに乗ったライダーは驚いたんじゃないでしょうか?(私はまだ生まれてませんw)
YAMAHAは当時はサスペンションユニットも自社で開発していたそうです。
その流れで、創輝サスペンションになっていくんでしょうねー。
と、いう事で早速ショックの状態を確認してみると・・・ロッドが錆びてました💦
ショックロッドを再生メッキする為に溶接部を削り取って分解しましたので、ピストン類を元の位置に戻さなければいけません。
工作機械で加工して元の位置に戻し、組み立てていきます。
89年モデルのVFR750Rの純正リアショックですが・・・オイル抜けとガス抜けの状態が長かった為か、ダンパー内部に負圧が発生して、スプリングのイニシャル量を調整するジクナットがショックボディに噛み込んでいました💦
ダンパーを分解するのにスプリングを外す必要があるんですが、スプリングシートのストッパーが積年の・・・固着💔
なので軸ナットを緩めてスプリングを必要な寸法まで緩めないといけません。
なんとか壊さない様に外せましたが・・・ネジ山に少々ダメージが残ってしまいました。
機能的には問題のない様にネジ山を修正!
ハラハラドキドキしましたが何とかなりました😅
各部を点検してみると・・・ダンパーボディの内側には一部打痕が付いていました。89年製造から数十年経っていますが初めてのメンテの様なので仕方ないと言えば仕方ないのですが・・・。
オイル漏れのまま使うと・・・本当に壊れてしまいますので定期的なメンテナンスをお願いしたいです(T T)
当時のバイクは現在の物と違ってメーカーの本気さが伝わる良いバイクだと思います。VFR750Rも然りです。
この頃の純正サスペンションは下手なカスタムパーツよりも良く出来ていますし、再生できなくなる状態になってしまう前にメンテナンスをー!!!! m(_ _)m
分解しながら直せなくなってしまうんじゃないかと不安でしたが直せて良かった・・・ほっと一安心❤️
古いバイクが好きで辞められないお仕事ですが、数十年間使われてきた物は何が起きているか分からなくて中々難しいです。
そんな事を久々に思いましたw