かなりのダメージを負った状態でした。ショックロッドを保持しているガイドブッシュはガギガギになり・・・ブラッダ(ガス袋)は切れてダンパーオイルにガスが浸入していました。
ショックロッド自体にも錆や傷が・・・。再生メッキをかける為、内部からニードルを取り出すのですが特殊な構造をしており、ロッドの一部を削り取りました。
その為、ニードルホルダーを製作しました。
やっぱATVって過酷なんでしょうね~(^^;
NSR250RにCBR600RRのフロントまわりを移植されている状態で車体を持ち込まれたのですが、色々と問題アリの状態です(^^;
オーナー様はこの状態で購入されてらしいのですがフォークが硬くて乗れたもんじゃない!との事でご相談を受けました。
先ず、ステムシャフトなのですが圧入されてはいるのですが、上側から引っ張られたり、下側からの力の入力に対してのストッパが無く、危ないので1からステムシャフトを製作する事にしました。イモネジで固定されてはいるのですが心許無いですしキチンと装着されていませんと、セッティングも糞もありませんので。
先ずは旋盤でジュラルミンを削ります。各分の寸法を見直してNSR250Rの車体に合わせてCBRのステムがきちんと収まる様にシャフトを作っていきます。
ベアリングが圧入される部分でもありますので精度も1/1000で追い込む必要がありますので慎重に仕上げました。メッチャ疲れました(^^;
シャフトを削り出したら次はハンドルロック用の溝を切り完成させます。
全てがきちんと機能するか?
ガタは無いか?
確認して完成させます。ステムシャフトがアルミになりましたのでナットもアルミ製の物に変更しました。
これでCBR600RRのフロントサスペンションの移植はきちんと行われた訳ですが、NSR250Rに合わせたセッティングが必須になりますので、引き続きフォーク内部の改修を行います。
続く・・・
雑記シリーズ「実験マシ~ンをアップグレード?!」でございやす。
海外の2STトライアルバイクは軽量であるが故にサスペンションの反応が良いのに、収まりも悪くないのでコントロールし易い印象です。
それに比べて4STのRTLやCOTA4RTは鈍さが否めません。
ですが、反応だけを良くしようとしていきますとスプリングの固有振動の収まりが悪くなる傾向があり、ダンパーが効いて欲しい時に効いてくれなくてコントロール性を失い易くなってします。
そこで基本、其の壱は軽量化。特にバネ下と車体中心部分から遠い場所の重量の増減はパフォーマンスに影響を及ぼしやすいので。
それら軽量化は地道に行うとして、サスペンションユニット側もSTD状態から大幅に変更せずに理想に近づける為の改良を加えていこうと作業開始しました~!
先ず目を付けた部分がフォーク左側のダンパーロッドです。画像を見て頂ければ分かると思うのですが、レーサーマシンに相応しくないオリフィスに頼る超旧式の構造です(別名オリフィスダンパー式)。現代の技術から見れば、非常に不安定な性能のダンパーシステムであります。理想は分離加圧にしたい所ですが…あまりにも現実的ではないのでそれに近づけるイメージです。
世界選手権のワークスマシンはその位やってるかもしんないけど私の様なパンピーには無理ですし(^^;
行ったのはSTD状態を加味しつつオリフィスの追加と制御システムの追加です。オイルが流れたい時には流れ、制御して欲しい時には制御システムが働く様に設計(って程偉そうなモノではありませんが…)しました。
簡単に言えば、ライダーのアクションに対しては反応良く、路面の急激なバンプに対してはダンパーが効いてくれる様に動く事を狙って設計しました。
経験上、結構いい線行ってるでしょ~と思いつくままにやりましたよ(笑)。今後のサービスメニューに加えたいのでコスパも重要なので、その辺も考えつつ実験します。
逆側のフォークとリアショックの事も考えると完成するまでに時間掛かりそうだわ~(>_<)
続く・・・。
2000年頃のGASGAS TXT250に装着されているザックスのリアショックをオーバーホールします。ボトムアウトバンパーは砕け散りオイルは真っ黒に劣化しておりました。
年代によって使われているシール類が違ったり一部加工が必要だったりと・・・意外とやっかいなんです(^^;
今回、シールヘッドを製作しました。
20年程前のタイプのシール類が入手できないのもあるのですが、スタンダードのシールヘッドはガイドブッシュが入るスペースが無かったりと、「使い捨て系のショック」な部分がチラホラ見受けられましたし、今後の事を考えると国産のシールが使えて、きちんとガイドブッシュが入る様に設計し直して作りました。
スタンダードのシールヘッドを眺めてて何か良い方法ないかなア~と考えていたのですが・・・ええーい!面倒だ!作っちまえ!ってのが本音だったりします エヘ!(*´з`)
そしてオーナー様の御希望でSTDよりも若干反応を良くしてほしいとの事でしたのでリバルビングも行いました。
完成です!
DT200Rのリアショックをオーバーホールします。実はショックロッドに錆が発生していましたので再メッキに出していました。
本日、綺麗に再生されたロッドが帰ってきましたので早速作業に取り掛かりました。
ショックダンパー調整機能付きのYAMAHA純正リアショックのロッドを再メッキする場合、ロッド内に収められた調整用ニードルを取り出す為にロッドの一部を削り取る必要があります。
取り出してから再メッキしないとロッド内のシールが駄目になってしまうので、どうしても取り出す必要があるのですね。
削り取ってしまうと、再びニードルをロッド内に収めた時に正規の位置を保持できなくなるので代わりにホルダーを製作します。旋盤で削り出しました。
他のサスペンションメーカーの物であればこんな必要はないのですが(^^;
ヤマハ純正のリアショックは色々と勝手が違うので手間が掛かりますが、これで完璧なオーバーホールが可能です。DT200Rって87年ですから…30年以上の時間が経っています。ちなみに分解は初の様です。
ガスを注入する為にバルブも取り付けました。
ハスクバーナのエンデューロマシンFE450のローダウンに取り掛かりました。先ずはリアショックから。
各部の寸法を確認してリアショック用にローダウンカラーを作製します。今回は車高にして30㎜のローダウンになる様にショック長を詰める為のカラーです。
完成しました。このカラーの形状と材質ですが、実はこだわって製作しております。ショック内部なので見えない部分ではありますけれど(^^;
ショック上側の先端にくるパーツですのでできるだけ軽く、無駄に遠心力を生まない様にして…簡単に言うと…簡単に説明できんわ(+_+)
軽く、それでいて強くないといけません。伸び切り時の衝撃を受け止める部分ですので。と言うのも軽量化しすぎて大失敗した事があったんですねぇ。もちろん実験機用のマシンでですよ。あははは(苦笑)。
続く・・・