エイプ50のフロントフォークをオーバーホール(修理)しました。左右のシールが決壊してオイルが駄々漏れの状態でした。
フォーク内部に水が浸入してオイルは乳化していましたが綺麗に洗浄して組上げました。これでしばらく快適に使って頂けると思います。


KTMのEDシックスデイズモデルやUS仕様のSXモデルに採用されているWP 4CS フォークをオイル漏れの為、修理しました。かなり凝った造りをしています。しなやかに動きダンピング特性も秀逸で良いフォークだと思います。


複雑な構造が故、メンテサイクルは守らないと鬼門部分が駄目になっている事も多いんじゃないかなーと感じます(画像の部分が特に鬼門部分になります)。
シール類の部品点数も多く、この辺りをキチンとしておかないと性能維持できません。構造が複雑で高性能なユニットな程、きちんとメンテナンスする必要が出てきます。

2012年モデルのRM-250Zのリアショックをオーバーホールしました。初オーバーホールですが、4シーズン使い続けていたとの事でガス圧は半分に低下しオイルは真っ黒です(^^;。
意外に思うかもしれませんが1シーズンでヘタリはじめます。2シーズンも使い続ければガス圧は低下しオイルは終わります。激しく使う方はもっと早くに終わりがやってきます。
油圧で制御している限りは仕方のない事です。今回のRM-Zのリアショック、4年でこの有様。ロードバイクでツーリングメインの場合ですと永らくメンテしない事が多いので、もっと酷かったりします。漏れて無ければ特に問題にしないのが原因だと思います。

その為、公道用のバイクはダンパーが最初からヘタり易い事を考慮してスプリング主体のバランスにしてあります。ここの部分がスポーツ性をスポイルしている原因なんですね。
ダンパーがヘタったとしても最初からバネっぽければ変化が少ない。但し、最初からスポーツ走行はしにくい性格。
所がモトクロッサーやエンデューロマシンの様なスポーツ性に特化したマシンはそうはいかないのです。その代わりに走破性はトレール車とは比べ物にならないのですが…。ちゃんちゃん♪

皆様、こんばんワイン!2015年モデル以降のCRF250Rに採用されているSHOWA SFF AIR FORK(エアフォーク)をオーバーホールしました。
250㏄クラス市販車にエアフォークを採用した最初のモデルの物ですね。セッティングに関しては従来のフォークに慣れ親しんできた方々にとっては難解かもしれませんが、従来のフォークと比べてきめ細やかに設定できると思います。でも昔からダンパーは油圧制御なのが興味深いです。
面倒なのは走行毎にエア圧を管理する必要がある位でしょうか?その為に専用のゲージ(工具)が必須ですね。
従来のコイルスプリング式と違いセッティングにも慣れが必要で、エアフォークを嫌煙される方も多いと思います。しかしながら構造を理解してセッティングが出せる様になれば従来のフォークよりもセッティングの幅が広いですよ。
エア室はメインチャンバー、サブチャンバー、バランスチャンバーに別れ、それぞれ役割があります。片側のダンパーフォークの基本設計は従来の物ですので頭を切り替えてドンドン新たなフォークに慣れ親しんでいけば良い結果が出ると感じます。
そうそう、SFF AIR用のセッティングアプリがあるの知ってました?便利なのでSFF AIR装着車種にお乗りの方は是非試してみて下さい。KYBやWPもエアフォークを投入してますし、各メーカー共にセッティングアプリ出してくれないかな~。


WR450Fのリアサス(リアショック)をオーバーホールしました。通常の作業ですね。オーナー様は新車購入から2年使い、リアショックのヘタリを感じる事が多くなった様でオーバーホールのご依頼を受けました。
レーサーマシンはダンパー主体のバランスになっています。オーリンズやWPなどのリプレイス品も同じくです。ですので高性能なユニット程ガス抜けやオイルの劣化等で、性能低下は避けられません。
定期的なメンテナンスが必須になるのですよ~。ワンシーズン(1年毎)にメンテがお勧めです。
誠に勝手ながら、GW中は5月3~8日までお休みさせていただきます。電話でのお問い合わせはお受けできなくなりますので、お問合せ等は workshop@johnnys-factory.jp までお願いしますm(__)m


2016年モデルのYZ250Fの前後サスペンションユニットのオイル交換を行いました。新車購入から数ヶ月使用し、レースシーズン到来直前にオイル交換のご依頼です。

皆様、エンジンオイルは馴らし走行後に交換すると思うのですが、何故かサスのオイルはそのままの方が多い様な気がします。エンジン程ではないにしてもサスペンションにも馴らし走行後のオイル交換は必要です。
エンジン同様に初期の当りが付くと同時にスラッジが発生しますし、意外と汚れます。今回も新車とは思えない程オイルは汚れていました。
こう言った事例を何度も見てるので自分のマシンは必ず馴らし走行後にサスペンションオイルを交換します。


いつもご愛読ありがとうございます。今回は前回の続き、KTM 250EXC-Fのローダウン、フロントフォークに着手しました。オーナー様の体格に合わせて、ショート加工してスプリングも変更します。前後で-40㎜のローダウンですので、どちらにしてもスプリングの長さを変更しなければいけませんので、レート(強さ)もライダーに合わせます。
ローダウンするとネガな部分が出るでしょ?とお言葉を頂いた事があるのですが、弊社でローダウンした車両に乗って頂いた時に、これはネガな部分が無いね!と褒められた事がありました。自分の車両も必ずローダウンするんですが、前後バランスとモデルの癖(弱点?)を把握して改善する方向でローダウンすれば意外とネガな部分が出なかったりします。
モトクロスであればローダウンしたりはしないんですけど、エンデューロやクロスカントリーなんかですと小柄な方は必須だと思います。足が着く事で無駄な転倒が防げますし、それだけでもタイムアップしますからね。

と、話が逸れましたがお預かりした車両を点検しながら分解していきます。フォークのインナーチューブにはメッキの剥がれがありました。今回はオーナー様と相談の元、様子見で再メッキや交換はせずに研磨して組上げる事になりました。本来ならば交換か再メッキが必要でしたが。
ハンドルの動きが重かったのでステムを点検してみると、ボルトがオーバートルクで締め付けられていました(^^;。国産と違ってステムベアリングは思いっきり締め付けてはいけません。念の為、取外しベアリングとレースを点検しました。無事でしたのでグリスを塗り込んで正しく組みつけました。


カードリッジをショート加工して、今回用意した長さを適切にしたスペシャルスプリングを使ってショート化します。念の為、イニシャル量(縮んだ量)を確認します。実はこの、スプリングのイニシャル量はサスペンションの動きに凄く影響します。
抜き過ぎても入れ過ぎても駄目で、適量のイニシャルを掛けておく必要があります。リアも同じです。この辺りを大きく間違えているライダーが多く見受けられますね(^^;
それぞれ信じている方法ってあると思うんですが理論的で実践的でなくてはいけません。精神論や雑誌等の噂では良いマシンにはできないと思います。硬いサスに乗らないとモトクロスでは上手くならないとか、エンデューロは柔らかい方が疲れないとか、訳が分かりません。
リジットサス?ほっぴんぐマシーン?ちょっと気〇がいじゃないか?あぁ~言い過ぎたアルヨ!

今回はローダウンしましたが消耗した部品も交換してオーバーホールを兼ねた内容になります。オーナー様には足付性が良くなり、尚且つ本来の性能以上のマシンになる様にしました。
全てはバランスだと思うのです。