「メンテナンス」カテゴリーアーカイブ

KTM 300XC エンジンのオーバーホール修理(腰下編)

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前回からの続きです。新品のクランクシャフトが入荷していよいよ組み立てていきます。予め負担が掛かり易いクランクケース内のベアリング類やシール類を交換しておきましたので比較的スムーズに組立てられたのですが・・・

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250EXCやフリーライド250も同じなんですが、鬼門のセルモーター周り…ピニオンギアは錆と泥でガバナーウエイトを留めているスプリングが破損し、セルモーター内部はブラシが粉々に(T_T)

ガバナースプリングは用意してあったので事なきを得ましたが、カーボンブラシが在庫なし!レースに間に合わなんぞー!セル無しで頑張ってもらうしかないか…。とオーナーさんへ連絡してみると「ブラシ2セット持ってるよ」との事で事なきを得ました(^^;

KTM 200EXCのサスペションメンテナンス(リアショック編)

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前回の続きです。いつからメンテナンスいなかったのかリバウンドアジャスターの動きが渋くなっていました。この部分ですが、水分が浸入してしまうんですね。浸入しない様にする為の社外品も出ているので交換をご希望の方はご指定下さい。

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分解してみるとフロントフォークと同じくショート加工してありました。PDSショックの特徴ですがピストンバルブが二つあります。通常のショックと違い、リンクレス構造ですので位置依存が強いショックなんです。

ですのでリンク式に装着されているショックユニットと比べるとメンテナンスやチューニングの効果が出やすいと感じます。

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WPのショックユニットも専用のポンプでエア抜きします。このエア抜き工程は最重要工程です。手作業のエア抜きですとエア抜き中にキャビテーションが起きてしまい、抜いた筈のエアが混入してしまったり品質が一定になりません。

KTM 200EXC サスペンションのメンテナンス(フロントフォーク編)

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KTMのエンデューロマシン、200EXCのサスペンションをメンテナンスします。先ずはフロントフォークからです。オーナー様からローダウン仕様にしてあると伺っていたので各部の寸法を確認しながら分解していきます。

特に不具合なく各部を綺麗にして消耗したシール類やピストンバンドを新品にして組上げました。これでダンパー機能を取り戻す事ができます。

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続きましてリアショックです。

続く・・・

 

 

WR250Fのリアショック修理(オーバーホール)

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いつもご愛読ありがとうございます。本日はWR250Fのリアショックをオーバーホールした模様です。ボトムアウトバンパー(ダンパーラバー)が砕けそうな状態です。

外から見てこのラバーが痛んでいる場合、メンテナンス時期だと思って下さい。

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オイルシール、ダストシール等のシール類は勿論ですがピストンバンドやブラッダ(ガス袋)も交換します。その上で専用のポンプを使い徹底的にエア抜きをして組上げます。

今回はオーナー様のご希望でスプリングの変更も行いました。

KTM 300EXCのエンジン修理(オーバーホール)

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KTMの300EXCです。300ccの2ストロークエンジンです。物凄いトルクフルなモデルで世界のエンデューロではスタンダードなモデルです。

最近になって異音が出始め、振動が多くなってきたとゆー事でエンジンを分解します。その前に嫌なものを発見してしまいました(;´・ω・)

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点火パルス、信号を送る配線が外れショートしていた模様…。これでは点火タイミングがおかしくなっていたんじゃないか…ッテことはデトネーション…(;・∀・)

シリンダーを外しコンロッドを確認してみると尋常でない縦振れ。こりゃあ交換だなあ。オーナー様にお伺いを立てクランクを新品に交換することになりました。

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さすがにクランクは用意してなかったんで、とりあえず分解して下準備を整えておきます。

まずは腰上(シリンダ周り)から。排気バルブを分解してヤニを綺麗に落として組立調整です。ここでKTM特有のディメンションZを調整して組み込んでいきます。排気バルブ周りはヤニやカーボンが蓄積して調子を狂わしやすい部分ですので定期的なメンテが必要です。

ディメンションZとは、バルブフラップの始点の調整なんですがモデル毎に違うのでマニュアルを参考にしましょう。

本日はここまでですが、クランクが入荷する前にクランクケース側のベアリング類も打ちかえておきます。

GSX-R1000のサスペンション修理

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いつもご愛読ありがとうございます。

GSX-R1000・750・600等のSS(スーパースポーツ)系のリアショックは大抵オーバーホール可能な物が装着されています。今回のマシンは走行距離にして3万キロを越えていますので、オーバーホールするだけでも良くなります。

コーナーでの切り返しが重ったるい感じが、スパスパっと切り返せる様になったり、走行安定性が甦りますから満足して頂けると思います。

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今回、フロントフォークもオーバーホールします。上の画像はダンパー性能に大きく影響するパーツですので入念にチェックし綺麗にして組込みます。

CRF230F サスペンション修理の続き

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前回の、続きCRF230Fのサスペンション修理の模様です。フロントフォークからオイル漏れをしており、漏れてる側のフォークの動きがおかしくなっておりました。

よくよく点検してみるとアウターチューブに大きな打痕がついていました。どうやらこの打痕でアウターが一部変形して引っかかってオイル漏れを起したようです(^^;

何とか修正して組まないと直ぐにオイルシールが駄目になってしまいますのでホーニングします。

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続きましてリアショックの修理です。特にオイルが漏れている訳じゃないのですが最近ポンポン跳ねるとの事なのでオーバーホールする事になりました。

このタイプのショックですと別途ガス注入口を設置する必要があります。

ダストシール、オイルシール、ボトムアウトラバー、ピストンバンドやスライドブッシュを新しい物に交換してリフレッシュしました。

CRF230Fのサスペンション、クラッチの修理

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クラッチの取り出し
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組立準備
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新旧スプリング

CRF230Fのクラッチ修理です。クラッチが滑る症状が出始めた様なので各部点検して修理します。

XR230と共通なのかなーと思われがちなんですが、実はチョコチョコ違っているので注意が必要です。

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ベアリング取外し
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ベアリング交換

ステムにもガタが出始めていたのでベアリングを交換します。バイクの操安性に大きく影響する部分ですので最重要点検項目の一つだと思います。

次回はフロントフォークとリアショック修理の模様です。

続く・・・

 

 

RMX250SとRMX250Rのフロントサスペンション

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ステムレース
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ステムベアリング洗浄
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フォークO/H

前回の続き、RMX250Rのフロントサスペンションのオーバーホールです。いつも通り各可動部分を洗浄して組立ていきます。特に壊れていたり不具合がある訳ではないので修理とは違います。

ガタや打痕も無い状態でしたので交換せずにメンテナンスしました。フォークは完全分解しシール類とスライドメタルは念の為、交換します。

このRMX250SはエンデューロレーサーのRモデルに近づけた仕様になってます。足回りもスプリングレートとダンパーボリュームをよりスポーツ走行向けにしてあるんですね。俗に言うリバルビングしてあるサスペンションなんです。

なので通常のRMX250Sに乗ってるオーナーさんがこのRMXに乗ると皆さん、その乗り易さに驚かれます。正立カードリッジ式のフォークですが意外にもシンプルな構造で、KTMのEXCモデルに着いてくるWPのオープンタイプに似てるな~と感じます。EXCは倒立なんですが(^^;

当時のレーサーレプリカ(?)であるCRM250やDT200WRより一歩先を行ってる感じがあります。その辺りも銘車と呼ばれる由縁なんじゃないかなーと思います。オートバイの良い時代だったんだなーと。

正直、今のナンバー付のオフロードトレールバイクより出来の良いバイクだと思います(^^;

KTM 250EXCのローダウン

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ノーマル車高
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ローダウン30㎜

KTMの250EXを30㎜ローダウンの場合です。この状態でパワーパーツのローシートを装着すると、国産のトレール車並みの足付性になると思います。KTMの走破性はそのままに足付性が良くなるといったメニューです。

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O/H前のノーマルストローク
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O/H後のショート加工ショック

KTMのエンデューロの場合、PDSのリンクレス構造ですのでショックユニット自体をショート化しないとローダウンできません。リンクアームでロウダウンする事はできないんですね。ある意味、良い事だと思います。

足回りに敏感な方ならわかると思いますが、リンクレバー寸法を変更してロウダウンした場合(逆の車高アップも同じく)、サスペンションの動きがおかしくなってしまうのを感じられると思います。路面追従性が向上する寸法ならば良いのですが、大抵の社外パーツの場合悪くなります。

結果、いつもなら走破できた筈のセクションも困難になってしまったり、ハイサイド病にかかってしまったり…なので絶対にお勧めできないです、ハイ。リアサスペンションの動作性は色々な面で物凄く重要になってくるんです。

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WP 4CS Forks
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4CS組立

んで、フロントフォークです。最近主流のWPの4CSフォークです。ローダウンする為にショート加工するとある弊害がでてしまいます。万一、カードリッジ内にエアが混入した場合、エアが抜ける機能が機能しなくなるんですね。この部分が通常の分離加圧型(クローズドタイプ)ですと問題ないのですが、この4CSは様々な部分にシール機能があって構造がシンプルじゃないんです。

組立時にエア抜きを完璧に行っても各部の複数のシールが一つでも異常をきたすと、フォークダンパー内にエアが混入しちゃうんですね。なので小まめなメンテナンスが必要なフォークだと思いますね。正直言えば、通常のクローズドタイプでいいんじゃない?って感じます(^^;この辺りはショート加工するしない以前の問題だと。

スーパークロスやFIMを観ても4CSを採用してるファクトリーマシンって見受けないんですがどうなんでしょう?

とは言っても我々はメーカーが出してくるユニットに対応しなきゃならんので、エア抜き機能に弊害が出ない様にチューニングしなければいけないと思っていますが、加工の困難さと料金設定の問題が出てきてしまうんですよね~(^^;

新型のWP 48AERに期待!