「サスペンション」カテゴリーアーカイブ

昭和のYZ125(ビンテージモトクロッサー)の純正リアショック オーバーホール

1983年頃のYZ125に装着されていたリアショックです。オイル漏れとの事でお預かりしました。昭和58年に製造されて現在に至ると言う事で、ビンテージMXと言った所でしょうか?

もちろんその頃の私は子供でしたので初めてお目にかかります(笑)。この頃のマシンは、モノやリンクレバー式のリアサスペンションが各メーカーで競合していた時期で独特な構造をしたサスペンションが沢山あるのが特徴的です。

基本的な造りはこの頃には完成されていたんですねぇ。分解された痕がないので初めてのオーバーホールでしょうか?

ピストン側だけでなくシリンダー側にも減衰圧を制御するシステムがあったり、試行錯誤の跡が見て取れます。ロッドには無数の傷と錆が発生しておりましたので再メッキへ出しました。

再生されたショックロッドが返ってきました!綺麗になりました\(^o^)/

古いモデルですのでパーツの供給がありませんので代替の現行パーツが組み込めるように一部寸法を見直しました。

それと、専用のエア抜きポンプに接続できるようにアダプターも旋盤で削り出しました。これで完璧なエア抜きが可能です。色々と(現在では)特殊な造りなので加工や新たな道具が必要だったりと勉強になりました。

リークテストを行い、問題ない事を確認してお客様の元へ送り返しますm(__)m

350EXC-Fのリアショックのチューニング ローダウン

16年モデルの350EXC-Fのリアショックをチューニングしました。オーナー様と相談の結果、-20㎜ローダウン+前後バランス最適化の為のリバルビングと言うメニューになりました。

フロントフォークは様子を見てから、と言う事で今回はリアのみです。ストロークのバランスを考えると勿論フロント側のストロークも見直した方がベストです。

ショックスプリングも変更した方が良いのですが、フォーク側がSTD状態ですので今回は見送りました。

今回、オーナー様のご意向で再使用可能なパーツは未交換です。念の為、オイルシールダストシールは交換し完成させました\(^o^)/

CRF125F修理とか色々

毎度ご愛読ありがとうございます!ちょっぴりレア(?)なホンダのCRF125Fの修理を承りました。大人の男性がお遊びで使っているのですが中々のダメージっぷり(笑)。

フォークオイルはダダ洩れ状態でハンドルストッパーは変形(+o+)

ミニモトで遊ぶのって面白いんですよねー。大人の男性が使うには限界性能低いんですが何故か面白い。

ステップの位置が気に入らないとの事なので溶接肉盛りして成形し直しました。ステップ自体はフルサイズモトクロッサーの物を流用して使われている様ですね。

ステップ幅やハンドル形状、大人の体格に合う様に部品を変更していく必要があるのもミニの宿命ですが、ポジションのセッティングがいかに大切か学べるのもミニの良い所じゃないかなあ~と思います。

KTM 250EXCのフロントフォーク オーバーホール修理

2005年式の250EXCのフロントフォークからオイル漏れとの事で、お預かりしました。この頃のWPフォークには、まだイニシャルアジャスト機能が無いですね。

それとこのタイプのリバウンドアジャスタは鬼門で、しっかり処理しないとココから水が入ったり…とトラブルの元になります。

カードリッジ内部の消耗パーツ交換や各部の処理をし、インナーチューブは研磨処理を行ってから組上げていきます。

12年程前のモデルになりますと、意外な部分に消耗があったり色々と注意しながらオーバーホールを行う必要があります。今回は特に大きな異常もなく無事にオーバーホールを完了しました!

GSX-R1300のオーリンズ ショック オーバーホール修理

GSX-R1300隼用のオーリンズショックをメンテナンスしました。シール類はもちろん、ピストンバンドやブッシュ、各部のO-ringを交換して組上げていきます。

今回はボトムアウトバンパー(ロッド下部の樹脂製のバンパー)に若干ですがひび割れを確認しましたので念の為、交換しました。

特殊ポンプを用いてエア抜きを完璧に行います。ショック内部を真空状態にしてからショックオイルを充填する装置です。この装置でエアを完璧に追い出す事が可能です。

ダンパーを完成させてリークテストを行いスプリングをセットしてオーナー様にお返しします。

ktm 250SX-F WP48AER FORK オーバーホール

WPサスペンションのエアフォークのオーバーホールを行います。左右のフォークシールは決壊してオイルが漏れていました。念の為、インナダンパーもリークテストを行って確認しながら作業を進めていきます。

インナーチューブは傷や錆を確認して研磨しておきます。

ダンパ機能を担っている右側フォークのインナーダンパーのロッドからもオイル漏れを確認しましたのでシール類は交換しました。

消耗パーツを交換して組上げた右のインナーダンパー、左のエアチャンバーにリークがないか?テストをして仕上げに移ります。

KTM 530EXC WPフロントフォークのオーバーホールと色々

前回からの続きです。530EXCのフロントフォークに取り掛かります。作業前に点検してみるとコンプレッション側のノッチからオイル漏れしてました。

そしてリアショックと同様、動きが悪いとの事でバルビング類を点検確認しスタンダードに戻しつつオーナー様の使い方に合わせて改良します!

フォークは無改造でシムの積層変更だけかなあ~と思っていたら、そうはいきませんでした((+_+))

MIDバルブが改造されていました。旋盤で形状を変更されていましたのでスタンダード部品に交換しました。バルビングもハード方向へ積まれていましたのでSTDプラスアルファのリバルビングにします。

改造された後ですと各部の寸法を色々と確認しながら一度STD状態に戻し、そこから最適な状態に持って行くので意外と時間がかかる作業になっちゃいました(*´з`)

かなりガッツリ改造されているので今回は前後共に頑張りました~(^^)/

交換したパーツ類がごっそりですね。

 

KTM 530EXCのリアショック オーバーホールや色々

KTMの530EXCのリアショックをオーバーホールしつつ仕様を変更して欲しいとの事でオーナー様から預かりました。フォーク、ショック共に動きが悪いとの事で確認しつつ分解していきます。スプリングを取外し動きを確認してみると・・・全然動きません( 一一)そんな馬鹿な!

そう、これは2010年モデルまではSXモデルもリンクレスを採用していた時代・・・モトクロスでガンガン使う為リアサスの底付きや不安定さを改善する為のパーツが組み込まれていたのです。そして、それに合わせてバルビングも大幅に変更されていました。

画像のパーツ類一式、ニードルバルブシステムとオイルロックシステムが社外品に変更されてました。もとに戻せばいいだけなんですが、この部分だけでパーツ供給されていないので普通はアッセンブリ交換になっちゃうんですが、たまたま同年式のショックが倉庫に眠っていたので、そちらから取り出しました。

この頃、私もこの辺のパーツに着目して社外品を色々と試した記憶がありますが、どれもイマイチだったような・・・。実はリアの不具合をリア側だけに原因を求めてしまうと大きく過ちを犯してしまいます。逆もしかりです。

今回、STDに戻すだけでなくエンデューロやハードEDでトラクションし易い様なバルビングにして組上げました。次回はフロントフォーク編なのですが何が出てくるか?不安と期待が入り混じる今日この頃でございます。

続く…。

KTM 250EXCのリアショック仕様変更(修理etc…)

「ハードエンデューロで使うから兎に角足付を良くしろ!」との指令を受け-45㎜のローダウンを行ったPDSショックの仕様変更を行いました。今回の指令は「もっと登る様にしろ!」との事なんで色々と考慮した結果、ストロークを活かしたいので車高上げてもいいっすか?と・・・(;^_^A

フォークはうちで造ったスペシャルフォークを組込んでSTDフォークはポイチョ~|д゚)

んでショック長変更と、更にバルビングの仕様変更を行いました~。クロカンなんかのグルグルレースだと殆ど問題は起きないんですが、トライアルテクニックの様なアクションで方向転換したり、より高度な技を駆使する為にはストローク量が重要だったり色々とオーナー様と一緒に勉強させてもらってます。

と言うのも、リンク式ですとこの辺の問題はクリアできるんですが位置依存の強いPDS式ショックはストローク量の余裕が重要になってきます。

特に伸び側の余裕がトライアル的なアクションを行うには大切なんだと言う事を学ばせてもらいました。入り側ではなく伸び側です。ココ重要!

ついで(?)にラジエター修正とカウンターシャフトからのオイル漏れも修理しました。ラジエターはグニャグニャに変形してたのをなるべく綺麗にしましたが…次はもう交換だなぁ。次に曲げたら多分割れます。お願いだからバイクを投げないでね((+_+))

カウンターシャフトのオイル漏れですが、洗車をもっと頑張って下さい!意外と大切なんですよ?マシンを綺麗に保つって事はヽ(`Д´)ノぶー!