CRF250Xのモタード仕様をオフロード仕様に戻します。先ずはリアショックからです。シリンダーとロッドを分解してみると、がっつりショート加工されてます。
念の為、バルビングも確認しました。CRF250Xの標準バルビングのデータと照らし合わせて変更されていない事を確認して組上げました。今回、オーナーさんの希望でスプリングをソフト方向に振ります。
さて、フロントに取り掛かろうとしたら・・・ステムベアリングがガタガタになっている事に気付き、パーツを手配して作業中断です(^^;
最近、大流行している(?)YZ250FXのリアショックです。オーバーホールのご依頼なんですが、色々とオーナー様のお話しを伺っていると吊るし(ノーマル)の状態では色々と不都合がある様でした。
最近YZ250FXのお仕事が増えて、沢山のオーナー様からお話しを伺う限り、「ウーン、前後バランスを最適化する必要があるでしょう」って考えておりました。FXには私も乗った事があるのですが、フラットな路面やちょっとしたギャップ通過は物凄く優しい印象で、ちょっと乗った感じは凄く好印象なのです。所が所有して色々と付き合ってみると、やはり足りない部分が出てくるようですね(^^;
こちらのオーナー様はヤマハ車ばかりを乗り継ぎ続けておられる方なので、お話しを伺うのがとても勉強になりました。そう言った話からFXの弱点や改善点が見えてきたりするのでございます。詳しくは結果が出てからになりますが、今回はショックスプリングを見直しワンオフで制作する事になりました。
ショックを改善して、それでも駄目ならフォークを改善しましょうって事になったんですね。そもそも国内向けのFXのサスペンションのセッティングはフロントの接地感を重視した仕様になっている様で、リアのトラクション(接地感)不足が如実に現れてしまう場面に多々出くわす様です。所がライダーによっては下りでフロントがゴツゴツきて硬いと感じる方も居ますし、登りで失速してしまった時の再スタートが困難とか症状を感じる方も居ます。
KawasakiのKX65のリアショックをオーバーホールしました。当たり前ですが、フルサイズのモトクロッサーやエンデューロレーサーと比べると小さいですね(^^)
フロントフォークもオーバーホールします。KX65にはフォークガードがないのでインナーチューブに傷が付き易いと思います。結構大き目な傷が1カ所あったのですが、成るべく影響が出ない様に研磨して組込みました(キッズ達は遠慮なくガンガン走りますからね!)。
KTMのSX65と比べてしまうと頼りない感じは否めませんが、シャーシの特性を覚えさせるにはKX65の方が向いているかもしれません。レースで勝つ!もしくは同じ65でステップアップするのならば、KTMの65SXが選択肢に入ってくるのだと思います。
あっ。KX65用のカードリッジエミュレーターを組込むって手もありますね!カードリッジ式ではないフォークに例のエミュレーターを仕込んでセッティングするだけでもかなり変わるんですよ~。
ウチでセロー250のスペシャル仕様を制作した時に驚くほど良くなったのでお勧めです!ヴィンテージモトクロッサーなんかにも使用できるエミュレータなんてのもあったりしますね。
カワサキのKDX220SRのフロントフォークです。ちょっと古めの2ストローク オフロードバイクです。オイル漏れ発生の為、修理を兼ねたオーバーホール作業を行います。
古いだけに(?)廃油が凄い事になってます!こうなると本来の性能は望めませんね(^^;
画像のパーツはコンプレッションバルブですが、減衰圧を担っている部分って物凄く汚れるんですよ(画像のバルブは綺麗にしてあります)。油圧ユニットって油が命なのは言うまでもないですが、エンジンオイルやギアオイルなんかより油の性能が影響しますし、汚れると思います。オイルを新しくしたり、硬さを変えるだけでフィーリングが変わるので面白い部分です(悪戯にオイル粘度の変更はNGだったりしますので注意して下さいね)。
以前、アップした「YZ250Fリアショックの罠!」の続きです(^^;
フォークスプリングと全然バランスの合わないショックスプリングが装着されている事に気付き、急きょ手配したんですが、ようやく入荷しました。フロントに比べ強すぎるスプリングが装着されていたんですね。
単純に差換えればOKなんですが、実は…それならイニシャル(プリロード)抜けばいいんじゃないの?って思う方もいるかもしれませんがそれは大いなる間違いです。
そして底付きを警戒して強めのスプリングを選択してしまう事ってありませんか?サスペンションに関しては大は小を兼ねない部分が沢山あります。スプリングがその代表と言えると思います。
強いスプリングでイニシャルを少なめに掛けるより、弱めのスプリングを選択してイニシャルを多めに掛けるのが正解です。勿論弱すぎる場合は話が別ですが。このYZも例にもれず、ショックスプリングのイニシャル量が3㎜以下でした(^^;ですので弱めのスプリングを使いイニシャル量9㎜程度でザグ(1G`)が最適になる様にセットしました。
何故そーなの?って部分は長くなるので割愛します。ご参考まで(‘◇’)ゞ


前回の続きです。フサベルのTE250のリアショックです。リンクレスのWP製PDSショックですね。この辺もKTMのEXCと共通です。スプリングの色が違う位でしょうか?


通常のオーバーホールですのでいつもと同じ内容になるんですが、PDSは必ずピストンバンドを交換する必要があると思います。この辺はオーリンズも同じなんですが1シーズンも使うと結構ダメになっている事が多いですね。フリクションの少ない物なのですが、耐久性は無さそうです(^^;
最近のWPのシール類はショーワやKYBに近い構造の物が採用されていて、耐久性が向上したな~と思います。ですが、必ずピストンバンドは交換する部分ですね。交換するとしっとりとしたダンピングが元に戻るのでやはり駄目になり易いんだと思います。ハイ。


皆様こんばんわm(__)m今回はフサベルのTE250のフォークをオーバーホールします。先日のYZ250Fはショックスプリングを手配し、ジッと待つ事にしました(^^;「仕方がないよね。男の子なんだから…」「おばさん!これは戦士の銃じゃないか!?」
とゆー事で話を戻します。
フサベルブランドが無くなって、現在は新ハスクバーナと統合されましたが、実はKTMのEXCシリーズの上級機種としてラインナップされていたブランドなのですね。ですから、当時のエンデューロマシンにもクローズドカードリッジ式のフォークが奢られていたり、サブフレームが樹脂だったり、よりレース志向のEXCだったんですね~(; ・`д・´)


WP FactoryがこのタイプのフォークをEDで現在も採用しているフォークですから完成度の高いフォークなんじゃないかなーと個人的には思っています。
市販車に装着されてくるWPクローズドフォークはベースバルブ径が一貫して同じままですが、モディファイすればコーンバルブに匹敵する性能になるんじゃないかと考えてます。
因みにWPのクローズドフォークはブラッダ式ですので、フォークダンパーのエア抜きは、リアショックと同じ様に専用のバキュームポンプを使います(^^)v