大変多くご依頼を受けるOhlinsのリアショックですが、実はニセモノも多いです。
※上の画像は本物です。
こちらはニセモノです。
ショックボディの刻印が『OULINS』となっており、ガス室に貼られているステッカーもロゴが微妙に変です(ステッカーは後から幾らでも張り替えられますのでアテにできませんが・・・)。
偽物の場合はオーバーホールできませんので御留意下さい。
1980年製のXL80sです。
点火不良によってエンジンが不調でした。
原因はエキサイタコイルの劣化だったのですが、とっくの昔に廃番の部品なのでコイルを巻き直したのですが自分の知識の少なさが原因で3回位やり直し・・・💦
最初はうまく巻けずスペース的に問題あり→旋盤やジグを使って上手く巻けたものの・・・エナメル線の規格を選び間違えて失敗(18km程度の走行でコイルがダメになる)→んで、今回は・・・と言うと・・・。
50km程度、安定して走り切る事ができました。
この手のエンジンのコイルはとても単純な構造なのでネットから情報を集めれば色々と出てきますが、鵜呑みにするとやばいっすね💦
専門家からお話を伺い、ヒントを頂いたので私は何とか成功しましたが・・・きっとブログ書いてる人たちは途中でエンジン止まっちゃってると思うんだよなあ。
ちゃんと機能を取り戻して安心して走れる様になり、ほっと一安心したのでウィンカーを当時の物に交換しました(昭和レトロ感❤️)w
いやあーやっぱプロは凄い!ノウハウの蓄積や知識が半端ないですね。
ただ巻きなおしゃ良いってモンじゃないって思い知りましたw
そんなお盆休みでしたw
コイル巻き直してエンジン始動したし、色々と調整して絶好調!だと思って10キロ程度遠出してみたら・・・点火不良の様な症状が現れ始め・・・・コリャやべー!!!!
何とか工房に帰って来たものの・・・点検してみるとエキサイター並びにチャージコイルが完全に導通してしまっていました💦
外から点検しても外傷や破損はありませんが、テスターでコイルを調べてみると完全にエナメル線が導通。フライホイールやガバナーと接触した様子はなかったので物理的な故障ではなさそう。
エキサイター、チャージコイル共に全く同じ症状で・・・巻き方に問題があったのか?巻き終わった後の処理がマズかったのか?
うーん・・・エナメル線が熱に耐えられなかったのか?
なので、更に強い皮膜のエナメル線で巻き直し、コイルを樹脂で固めてみました。
ちゃんと絶縁されて抵抗値が元に戻りました。
前回見誤ったのは、通常のモーターに使われるエナメル線を使いました。と言うのもエンジンの腰下は通常100℃前後なので充分耐えられると・・・。
しかしこのエンジン、コイルが収まっている部屋はエンジンオイルから完全に隔離されており、環境によっては150℃位になる事がありそう・・・。
エナメル線を半田付けする際に用いる剥離剤です。
今回新たに使ったエナメル線は、かなり皮膜が強く、この溶剤を塗っても皮膜が剥がれません😆
これは期待できる!
剥離剤を塗った後にサンドペーパーで削らないとエナメル皮膜が剥がれません!これは強いぞー!
ステーターコイルアッセンブリ完成です。
今回、耐熱性の高い絶縁テープを最後に使い巻き付けました。エンジンに取付けて始動に成功しましたが・・・問題は耐久性です。
点火時期を調整し直して、バルブタイミングも点検して・・・近所のダートを走らせてみました。
今回は不安定な点火に陥る事なく・・・一先ず上手くいったかなーw
しばらくは様子見ですね
火花の飛ばなくなった1980年製のXL80S。他の部分は年式にしては状態が良く、ほぼフルオリジナルの状態なのですが、やはり熱や振動に弱い電気系の部分は問題が起きます😅
実はクラシックバイクが大好きで若い頃はヴィンテージバイクを趣味でレストアして遊んでた経験があります。お金がなかったので鉄屑状態の古いバイクを手に入れてはレストアして遊んでましたw
そんな時、いつも困難にぶち当たるのは電気回路でした。意外とエンジン自体は頑丈で電気回路とゴムパーツに苦しめられた思い出があります。
このXL80Sも例に漏れず・・・エンジン不調の原因はエキサイターコイル内部の短絡だったのですが念の為、チャージコイル側も巻き直しました(同じ時間を経たパーツなので、ついでに巻き直しました)。
中々綺麗に巻く事ができずに、何度か巻直して、やっと満足できる状態になりました(お仕事ではなく趣味の作業なので定休日に作業しておりま〜す💦)。
綺麗に巻き付けないとスペースに問題が出てくるのと、耐久性に問題が生じると思います。専門家にお話を伺った所、コイルとマグネットがエネルギーを発する時、エナメル線が微振動するらしいです。
エナメル線自体の微振動と、エンジンの振動、車体からの振動がコイルに伝わるわけです。そうなると綺麗に巻かれていないと更に余計に振動してしまうのは想像できると思います。
巻き終わったらワニスを染み込ませて乾燥させます。エナメル線の隙間に樹脂を充填する作業です。
『焦らず丁寧にじっくりと』
初めて巻いた状態です・・・丁寧にやったつもりなんですがコイルが太くなってしまい、スペースはギリギリです。
エナメル線の種類や太さ巻数は条件を満たしていて、機能しますが・・・この状態じゃ怖くて遠出できないですよねw
いつ爆発するかわからない爆弾を抱えたまま走るのは・・・この歳になると・・・かなりキツいっすw
手だけでは中々綺麗に巻けなかったので旋盤を使って巻いてみようと思いつきました。
エナメル線に一定のテンションを掛けて少しづつ慎重に。
自分の趣味のマシンなので前回のままでも機能的には問題なかったのですが、やるからにはちゃんとやりたくなるのが人情ってもんだ(?)
なので今ある道具を色々と工夫しましたw
今の所ですが満足できる巻き方ができました。
実は私の師匠にアドバイスをいただきまして・・・2本の手だけでは中々うまく巻けないとの事です。特にチャージコイルはヘッドライトを点けた時にフルチャージ状態になる2段式なので困難でしたが、この方法ならば綺麗に巻けて、コイルがタイトになるのでスペースの問題もクリアできました!
そして仕上げにワニスを塗って乾燥させます。
お師匠さん曰く、2液性エポキシ樹脂がおすすめとの事でしたが、私は未だ未だ未熟者ですので分解(やり直し)の事を考慮してワニスにしました。
乾燥したらベースに装着します。
仕事が終わった後の夜分遅くの趣味のお時間でございますw
ポイント式点火と機械式進角カバナーの古いXL80Sでごぜーます。スパークプラグがスパークしなくなっちゃったので修理です。
スパークプラグの火花が不安定で色々と点検した結果、原因はエキサイタコイルでしたが、経年劣化を考慮するとチャージ側も時間の問題だろうと・・・。なので今回はチャージ側のコイルも巻き直します!
先ずはエナメル線の種類や、巻き方向と巻き数・・・色々と記録して分解しました。
手作業だけでコイルを巻いていると、どうしても綺麗に巻けませんでしたので不格好です💦(汚いなー💔)
そしてフライホイールの内側には遠心式のガバナーがありますので、思っていた以上にスペースの確保が必要でした。
それと巻きながら思った事なんですが、綺麗に巻かないとエナメル線同士の接触する面積が大きくなってしまったり、振動で擦れ合い易くなって、製品としての信頼性は奈落の底へ真っ逆さまになるだろ〜と・・・・。
エナメル皮膜によって絶縁されている状態を永く持たせるには綺麗に一定に巻かれていないと永くは持たないと思いました。せっかく巻いたので取り敢えず、性能テストをしてみました。
スパークプラグの火花はバチバチと力強く飛ぶ様になり、アイドリングは安定し吹け上がりも好調になりました。
ですが、綺麗に巻く方法を考え直して再度、挑戦します!
やっぱ古いバイクはいいなあーと改めて思いました。アナログなので人の手で何とかなっちゃったりするから。