「カスタマイズ」カテゴリーアーカイブ

YZ85リアショック オイル漏れ修理

YZ85のリアショックのオイル漏れ修理の模様です。ショックロッドに錆が発生しておりました。この場合、再メッキ処理を行う必要がございます。

再メッキされたロッドが戻ってきましたので組込みました。画像ですと一瞬にして再生されたように思えますが数週間経っております。

今回は修理と同時にスプリングを社外品の強化タイプへ変更しました。純正設定のハードスプリングであれば特に問題はないのですが、社外品に変えた場合はダンパーボリュームも見直す必要がありますのでリバルビングも行いました。

2017年モデルの250EXCローダウンとチューニング

新しくなったKTM EXCシリーズのサスペンションユニットをチューニングしました。フォーク、ショック共に大幅にシステム変更されています。ジョニファの宣伝広告塔マシンでございやす(笑)。その辺の詳細は他のサイトで取り上げられていますので、そちらで確認していただければと思います。

17モデルは進化を遂げ、概ね良好なサスなんですが、欲を言えばフォークの反応が鈍いのを改善、リアの沈み込んでいる時間をもっと長く取りたい。フォークの反応が鈍るのはスプリングをソフトに振っているからなのもあるし、リアが沈み込んでいる時間が短い為、フロントが返ってこない。この2点は連動して起こっていると。ただしリアもフロントと同様にスプリングはソフトに振ってありますので原因は他にもあるんじゃないかと。

ですので今回は分かり易い様にフォークの反応を良くするのとリアが沈み込んでいる時間を長く取れるようなバランスのバルビングに振って組みました。

それとリアショックのオイルロック機能がかなり変更されております。シリンダー径が46㎜にした為か(?)かなり強く効きそうな構造です。その上、スプリングが不均等ピッチになっていますので日本人(更に華奢な私)の体格ですと奥のストロークが使いにくいんじゃないかなーと。そこでスプリングはシングルレートに変更しました。

 

フォークにはカシマコートを施したアウターチューブを使いました。反応を良くする効果があるのでバルビングと相まって追従性向上を狙いました。

リアにはSKF製のダイヤフラム式のリザーバーピストンを使います。これはPDSの弱点である細かなギャップの追従性を向上させる効果があります。最近のPDSはベース性能が向上してリンク式と大差ない仕上がりなんですが、やはりリンク式には劣ると思います。実はお客様のマシンに入れてみた所、かなり良い結果が得られたんです。リバルブも同時に行っているのでピストンだけの効果ではないかもしれないのですが理論的に悪くなる要素はないし、これはいけるんじゃないかと直感です。前のモデルにも使用できますのでお勧めです。

SKFって派手なカスタムパーツではないのだけれど、地味に着実にアップグレードできるパーツを供給してると思います。個人的には信頼できるメーカーさんだと感じています。

それと、今回は20㎜ローダウンになる様に各部の寸法も変更しました。私の体格でもSTDの車高+スプリング変更+リバルビングでローダウンしなくてもいける感じなんですが、ローダウンしつつサスのバランスを最適化するって部分も確かめたかったのと、やはり足付性が向上すると無駄な転倒が防げるんで、単純に安心感を得たいのと、安心感が大きい方がチャレンジ精神も向上するんで(笑)。

KTM 125SXのサスペンション メンテナンスとプチモディファイ

KTMの125SXのフォークとショックのメンテナンスを承りました。先ずはフロントフォークから。今回は使用した時間を考慮してインナーダンパーのシール類も交換しました。

インナーチューブは毎度の事ですが研磨しておきます。

2011年モデルですので、こんな所も駄目になっていましたので交換です。

そしてエア抜きとオイル充填の様子。

続きましてリアショックです。

今回、オーナー様のご要望?でリバルブしました。実は女性用にローダウンしたりリバルブしてあるマシンなのですが、走行している姿を見せていただいて前後のバランスをもう少し変えてみようって話になった訳です。

今回、SKF製の新商品?を組込みました。フリーピストン式のガス室を持っているWPやオーリンズのアップグレードパーツです。ブラッダ式の良い部分とピストン式の良い部分を合体させた可変式(?)ピストンとでも言えばいいのでしょうか?

小さい力の入力をピストンヘッド中央のダイアフラム部分で受け止め、大きな入力をピストンヘッド全体で受け止める構造ですので、細かいギャップの追従性が欠点のPDSショックにはうってつけだと思います。実は自分用にも取り寄せてあるんですが、中々時間が取れずに組込めずにいます(^^;

リンクレスのPDSは、リンクタイプのリアサスペンションと比べて細かなギャップの追従性が良くないのでこう言ったパーツを組み込んで一理あって百害無しだと。

そしてデカール張りも行いました。このデカール張りですが、あんまり得意ではないので丸一日かかってしまいました(^^;

YZ250Fのフォーク、ショックメンテナンス

YZ250Fのリアショックをメンテナンスしました。減衰圧の発生の仕方を制御しているシムはバネ鋼でできており開閉を繰り返しますのでスラッジが溜まります。これらを一枚づつ綺麗に磨いて組込みます。

今回オーナー様のご希望でSKF製のシールヘッドへ変更しました。軽量なジュラルミン製のベースワッシャと一体成型の軽量シールヘッド。潤滑性の高いシール。

ボディには以前、カシマコートを施しており、これで更に動作性が向上します。軽量なベースワッシャに変更する事で上下運動を繰り返すショック内部の無駄な遠心力が抑えられ、より路面からの入力を素直に受け止める様になります。

今回フォークもメンテナンスしたのですが、作業中の画像データを紛失してしまいました(-_-;)

フォークシールにもSKFを奢りました。アウターにはカシマコート。ピストンスピードの速いフォークにはコーティングの効果が如実に現れます。

KTM 350SX-Fのエアフォークとリアショック

2016年のMXモデルから採用されたWP 48AER FORKをオーバーホール&モディファイを行いました。より動く方向へ仕様を変更しました。17モデルになるとフォーク内部もマイナーチェンジをしてまして、それらを参考にオーナー様のお話を伺い色々と変更しました。

交換したエアフォークのパーツです。交換パーツが沢山ありますが、構造はいたってシンプル。バランスチャンバー側には自動的にエアが行くようになっています。この辺りはメインチャンバーのエア圧設定でバランスよくなる様にメーカーの方でやっていると思うのですが、やはり独立してセッティングできた方が良いんじゃないかなーと感じる部分です。フォークの反応を司る部分ですので。

続きましてリアショックです。こちらもフォークと同じくメンテナンスと仕様変更しました。16モデルよりも17モデルでは一段弱いレートのスプリングが標準になっているんですよね。PDSもそうなんですがダンパーの容量が大きすぎると感じます。EXCなんかはシリンダー径を50㎜から46㎜に落としてきましたし。ロッド径は18㎜のまんま。個人的には16㎜でも良い様な気がします。

この部分が17モデルのEXCがバランス良くなった一番分かり易い原因なんじゃないかと。SXモデルもその辺が良い方向へもっていくヒントなんじゃないかと。

 

 

YZ450FのリアショックにSKFシールヘッドでメンテ

YZ450Fのリアショックをメンテナンスしました。オーナー様からのご指定でSKF製シールヘッドを用いて行いました。

このシールヘッドですが特徴としては、リバウンドバンプラバーやオイルシールが一体になっておりノーマルと比べて軽量、一体である事でエア噛みを起こしにくい、シール類も摺動性の良い物になっています。

又、ベースバルブワッシャがジュラルミンの物が付属してくるので軽量化され、動作性が良くなります(モデルによっては付属しない物があります)。高速で動くショックピストン部が軽くなる事で無駄な遠心力による影響が少なくなる為です。

良い事ばかり書きましたが、正直に悪くなる部分が見当たらない優秀なパーツだと思います。

ただ、唯一のデメリットはコストですね(^^;

 

YZ250FXのローダウンとメンテナンス

YAMAHA YZ250FXの足回りのメンテナンスとローダウン加工を行いました。ショック、フォーク共にダンパーの中にローダウンカラーを組込んでオーナー様の希望するローダウン寸法になる様にします。

フォークスプリングはスプリング屋さんに頼んで短い物を作ってもらいました。スプリングをカットする方法は行いません。レートが狂ってしまうからです。

ローダウンカラーはジュラコンと言う樹脂から削り出して制作します。ファークダンパーのロッドはアルミ製でコーティングも掛かっている為、傷つけない為にも樹脂を使います。勿論、強度もバッチリの素材ですのでご安心下さい。

そして、全分解しますので消耗パーツも交換してオーバーホールも同時に行いました。

リアはリンクアームやスイングアームのピボット部分、フロントはステアリングまわりも全て綺麗に洗浄してメンテです。

画像にローダウンリンクが写っていますがこれはノーマルに戻します。ローダウンリンクは手軽ですがレバー比が狂って性能が発揮できない事になるんで使いません。

ローダウンリンク(レバー比が狂う)+フォーク突出し量変更(ディメンションが狂う)でローダウンしてしまうと足付性だけの出鱈目なマシンになってしまうんですね。

とゆー事で、各部品を完成させて車体へ組込みます。組込み作業の手順やトルク管理も重要で、性能を100%発揮できる様に組込みます。